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地下鉄タッチ決済、全国初の全クレジットブランドに対応 福岡市


週刊経済2024年11月6日発行号

10月17日から、マスターカード追加で

福岡市地下鉄は10月17日から、全国に先駆けて導入した「タッチ決済乗車サービス」において、「マスターカード」の決済を導入。これにより、全国で初めてクレジットカードの国際ブランド全てに対応できるようになった。
市営地下鉄では約2年前からタッチ決済の実証を進め、今年4月1日から本格導入。これまでVisa、JCB、アメリカンエクスプレス、ダイナーズクラブ、ディスカバー、銀聯と主要6ブランドの決済に対応してきた。マスターカードも当初から導入を想定していたが、導入に向けたシステム改修を進めてきた影響でこの時期までずれ込んだという。全ブランドへの対応に合わせ、同月からタッチ決済利用時の1カ月の最大料金が1万2570円までとするサービスも開始。長距離になるほど割引の恩恵が大きく、定期の料金を下回るケースもあるという。現時点では全利用者におけるタッチ決済利用者の割合は2%程度で、今回の全ブランド導入を契機に導入拡大を図る構え。
関西の鉄道では今月29日からタッチ決済が導入されるなど、全国的に導入が進む中で、福岡市は実証段階から常に「全国初」を冠するなど先行地域となってきた経緯がある。高島市長は会見で「インバウンドの方々はもちろん、地元の方々にとって大幅に利便性が底上げされた。今後、この決済に対応した形で新たな料金体系に関する交渉をクレジットカード会社と進めていきたい」と話している。