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国際線の発着回数、旅客数ともに過去最高  15年の福岡空港利用状況    ともに前年同期比20%増


 国土交通省福岡空港事務所(福岡市博多区上臼井、垣阪紀之空港長)は2月8日、2015年の福岡空港利用状況(速報値)を発表、このうち国際線の発着回数は前年比20%増の2万8018回、旅客数は同26%増の435万7009人でともに過去最高を更新した。
 好調なアジア経済や円安基調であることや、格安航空会社(LCC)の新規就航、既存航空会社の増便、東南アジアからのビザ要件緩和などが発着回数、旅客数ともに前年実績を引き上げた。航空貨物は前年比2%減の4万9208トンと前年を下回った。
 一方、国内線の利用実績は、発着回数が前年比2%減の14万4946回、旅客数は同2%増の1661万1454人で、航空貨物は同2%減の19万7561トン。
 国内線、国際線を含めた全体の利用状況は、発着回数が前年比1%増の17万2964回、旅客数は2096万8463人と6%増加。航空貨物は2%減の24万6769トンと前年実績を下回った。
 柳本敏光次長は「航空機の発着回数、利用者数ともに国際線が前年比20%増と大きなけん引役を果たした」と説明した上で、「那覇空港とともに、アジアにおけるゲートウエイ機能の役割がますます高くなっている。ハードソフト両面から受入環境の整備に力を入れていきたい」と話している。
 福岡空港を発着する航空ネットワークは2月1日現在、国内線が26路線・1日368便(発着)、国際線は20路線・週636便(発着)となっている。ただ、発着回数、旅客数が増加する中、空港の処理能力は限界に来ていることから、国は今年3月から航空法が定める「混雑空港」に指定、発着回数が制限され、新たな乗り入れが必要な場合には事前の許可が必要になることから、国による滑走路増設の早期完成を期待する機運がさらに高まりそうだ。