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国内線側の複合施設は4月に着工 福岡国際空港


週刊経済2025年3月19日発行号

総事業費は約450億円

福岡空港を運営する福岡国際空港㈱(=FIAC=福岡市博多区下臼井、田川真司社長)は3月5日、国内線ターミナル正面に計画していた11階建て複合施設を4月に着工すると発表した。

施設はターミナル正面の立体駐車場跡地に建設するもので、総事業費は約450億円。地上11階建てで、延べ床面積は約4万㎡、商業面積は約1万1千㎡。「旅する空港」をコンセプトに国内線ターミナルと一体化した施設として、商業施設やホテル、バスターミナルを整備、1階から4階に商業施設を展開するほか、1階に高速バス、近距離路線バスのターミナル、2階には国内線と国際線を結ぶ連絡バスの乗降場を設け、全面専用道化する。これに伴い、連絡バスを使った国際線側との移動時間は現在の約10分から約5分に短縮される。5階から11階はホテル。商業施設には、同空港国際線の特徴でもあるアジア路線が充実していることを踏まえ、アジア各国の食文化を体感できる「アジアンフードフロア」、福岡・九州の定番土産や特産品などをその場で味わえる「食べ歩きグルメゾーン」のほか、日本文化であるキャラクター雑貨を集積させるほか、空港周辺の人や空港で働く従業員の日常使いに対応できる物販、サービス店舗を誘致する。店舗数は約180店舗で、国内線ターミナルの保安検査場通過前エリアの店舗と合わせると約270店舗となり、国内空港では最大級となる。ホテルは西鉄グループの㈱西鉄ホテルズが運営する「ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)」。貸借面積は約6300㎡で客室数は165室を予定、サウナ付大浴場やフィットネスなども併設する。27年春の完成、同年夏頃のグランドオープンを目指す。

FIACでは「〝旅する空港〟をコンセプトとし、空港ならではのエモーショナル(非日常)な空間で、ローカル(福岡・九州)とグローバル(アジア)を旅することができる唯一無二の商業施設を目指していきたい」と話している。