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値下げの影響で売上高は微減の261億円 鳥越製粉
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週刊経済2025年3月5日発行号
経常利益は1・4%増の14億円
製粉業大手の鳥越製粉㈱(福岡市博多区比恵町、鳥越徹社長)の2024年12月期連結決算は、売上高は前期比0・8%減の261億6900万円、経常利益は同1・4%増の14億100万円で減収増益だった。
2024年4月に実施された輸入小麦の政府売渡価格引き下げに伴い、製品価格の値下げを行ったことなどにより、主力の製粉部門の売上高は前期比2・3%減の117億7800万円となった。また、食品部門はミックス製品の出荷数量が減少し、同4・3%減の71億1700万円。精麦部門は販売価格の上昇に加えて、食料用大麦の出荷数量が増加したことなどにより、売上高は前期比9・6%増の59億200百万円と好調だったものの、主力2事業の減収により連結では微減収となった。一方、収益面では原材料価格や物流費をはじめとする各種コストは増加したが、精麦部門の業績が堅調に推移したことなどにより、営業利益は同0・2%増の10億6300万円で経常利益も増益だった。最終利益は同1・7%減の9億5000万円となっている。
今期の見通しでは、売上高は前期比8・9%増の285億円、経常利益は同7・7%増の15億1000万円で増収増益の予想。物価上昇により消費者の節約志向が強まる中で、販売競争は一段と激しさを増していくと見通している。