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供給高524億円で増収増益  エフコープ生協    2年ぶり増収、3年連続増益


 エフコープ生活協同組合(本部・粕屋郡篠栗町、菊谷宗徳理事長)の2016年3月期決算は、売上高に当たる供給高が前期比2・6%増の524億3000万円で2年ぶりの増収、経常利益に当たる経常剰余金が同65・0%増の10億7100万円で3年連続の増益となった。
 増収の主な要因は、無店舗事業の共同購入事業で、気に入った商品を登録して自動的に商品が届く利用登録の推進などで、商品利用を広げる取り組みが奏功。週平均利用者数や一人当たりの利用高が増加した。無店舗事業は同4・1%増の423億3300万円で、店舗事業は同3・2%減の100億4800万円だった。増益の主な要因は、共同購入事業、店舗事業の粗利に当たる供給剰余金が同4%増の107億8200万円に増加したこと。また、店舗事業では生鮮部門を中心とした商品管理の改善がGPR(供給剰余率)の向上につながり、供給剰余金が増加した。現場作業の見直しなどでパートタイマーの総労働時間を削減し事業経費が減少。店舗事業の経常剰余金の赤字幅が前年に比べ、2億4000万円改善した。また、当期剰余金は同74・6%増の7億3500万円で、当期未処分剰余金は同2・44倍の10億2800万円となった。当期未処分剰余金が黒字になったことで、法定準備金を積み立て、0・2%の出資配当と0・2%の利用分量割戻しを実施する。
 2015年3月末の組合員数は、前期に比べ6357人増えて47万3915人。組合員出資金の総額は6億300万円増えて197億7500万円となった。共同購入の週平均利用者は4884人増えて15万9183人となり、1人当たりの週利用額は9円増加し4730円だった。店舗事業の1日当たりの来店者数は1576人減って1万4840人で、1人当たりの利用額は81円増加し1877円だった。
 今期の供給高は、店舗事業で店舗改修に伴う店休日の実施や競合店のリニューアルオープンなどで来店者数の減少を想定し、前期比0・6%減の520億9300万円の見込み。経常剰余金は店舗事業の供給高減収に伴う供給剰余金の減少、共同購入事業の注文環境の改善に伴う委託料や認知向上に向けた広報費などの増加などで、同27・7%減の7億7400万円を見込んでいる。