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九州ホテル・旅館業売上高上位に県内13社  帝国データバンク福岡支店調べ   売上高合計は前年比2・8%増


 帝国データバンク福岡支店(福岡市中央区舞鶴2丁目)は2月28日、2011年度九州・沖縄地区に本社を置くホテル・旅館業の売上高ランキングを公表した。対象は1104社。調査は昨年に続く4回目。
 上位50社の売上高合計は前年度比2・8%増の2171億7000万円で、3年ぶりに前年度を上回った。売上高トップは4年連続でザ・テラスホテルズ(那覇市)。地場トップゼネコンの株式会社國場組の関連企業で「ザ・ブセナテラスビーチリゾート」などのリゾートホテルやシティホテル、ゴルフ場や映画館、飲食店などの運営も手がけている。12年3月期の売上高は前期比0・8%増の約206億100万円だった。2位は株式会社エフ・ジェイホテルズ(福岡市)。地場大手ディベロッパーの福岡地所株式会社のグループ企業で、09年12月に関連企業のジー・エイチ福岡株式会社(福岡市)を合併。シティホテル「グランド・ハイアット・福岡」などのほか、ビジネスホテル、レジャー施設などの運営を手がけている。2011年3月に発生した東日本大震災による自粛のあおりを強く受けていた時期に決算月を迎えた影響もあって、11年5月期の売上高は前期比1・6%減の約109億8000万円となった。
 3位は株式会社ホークスタウン(福岡市)で、10年6月に米ヒルトン・ワールドワイド社にホテル運営を委託し、「ヒルトン福岡シーホーク」として新たにスタートした。東日本大震災や福島第1原発事故の影響により外国人観光客が減少したうえ、宴会部門も低迷し11年12月期の売上高は前期比14・0%減の98億円だった。上位3社の順位は前年と変わらない。上位50社にランクインした企業数の県別ランキングは、沖縄県が16社(前年度比1社減)でトップ。2位は福岡県の13社で前年度と同数。大分県が5社(同1社増)と続いた。
 同社では「2011年度は東日本大震災や福島第1原発事故の影響で、宿泊、宴会部門ともに落ち込んだものの、自粛ムードの沈静化や九州新幹線全線開業の効果などで回復基調に転じている。開業効果が一巡したなか、持続的な回復には行政・異業種企業などと連携した、団塊世代や外国人観光客などの積極的な集客策が欠かせない」とまとめている。