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九大発ベンチャーのKOALA Techに出資 FVP
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週刊経済2024年12月4日発行号
3色発光素子の開発を加速
㈱ふくおかFG傘下の㈱FFGベンチャービジネスパートナーズ(FVP、福岡市中央区天神2丁目、吉田泰彦社長)は運営するファンドを通じて、レーザー版有機EL開発の㈱KOALA Tech(福岡市西区九大新町、ファティマ・ベンシュイク社長)に出資した。
今回の第三者割当増資にはFVPのほか既存投資家である「九州広域復興支援ファンド」、Propagator Ventures AS、新規投資家である九州電力㈱、京都大学イノベーションキャピタル㈱などが参画。調達額は合計5億7千万円で、昨年の調達と合わせると同社のシリーズB累計調達金額は総額9億2千万円となる。
調達した資金を活用し、3色発光素子の開発を加速させ、ディスプレイソリューションとして検証を進めるとともに、発光寿命などの特性向上に取り組む。また、研究開発、事業開発の体制拡充に着手しており、調達した資金は開発を担う優秀人材を確保する。
同社は2019年3月設立。九州大学の安達千波矢教授を中心に、九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センターで世界に先駆けて実現された有機半導体レーザーダイオード(OSLD)のレーザー技術の実用化を目指して設立された九大発ベンチャー。FVPでは「世界初の有機半導体領域において、ファティマCEOを筆頭としたグローバルなチームが、九州からグローバル市場への展開を目指している。日本を代表するスタートアップに成長することを信じて、当社も全力で伴走していきたい」と話している。