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九大、福岡市と連携し、実証研究事業を開始  産学連携機構九州    5年後めどに年間100頭流通


 株式会社産学連携機構九州(福岡市早良区百道浜3丁目、前田真社長:以下九大TLO)は、11月から九州大学大学院農学研究院(平松和昭研究院長)、福岡市と連携し、黒毛和牛(通称:九州大学ブランド「QBeef」)の生産システム実証研究事業を始めた。
 牛肉生産システムの研究は、これまで九州大学大学院農学研究院が大分県竹田市久住町の高原農業実験実習場で行っていたが、九大の知的資源を活用した産学官連携事業を展開する九大TLOと新たな黒毛和牛研究開発生産現場の拡充を図る同大学院、2013年末に乳牛育成事業を停止した福岡市所有の背振牧場(同市早良区)の活用を図る同市の狙いが一致し、今回の連携事業となった。九大が生産システムの研究や人材育成、牛などを提供し、九大TLOが牧場運営や各種技術移転および流通開拓を担当。福岡市が同牧場を無償貸与する。今後、背振牧場をQBeef生産のモデル牧場として一貫した生産システムを構築し、新たな生産者育成、流通・ユーザーの認知向上のための研修などができる施設整備などの検討を実施。現在、肉を加工して年間3~4頭分を試験販売しているが、5年後をめどに年100頭を市場へ流通させる見込み。