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ドワンゴ学園と連携協定、大学生がまちづくりに参画へ 福岡商工会議所
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週刊経済2025年4月16日発行号
新設のオンライン大学等と連携
福岡商工会議所(福岡市博多区博多駅前、谷川浩道会頭)は4月4日、学校法人日本財団ドワンゴ学園(神奈川県逗子市、山中伸一理事長)、学校法人角川ドワンゴ学園(沖縄県うるま市、山中伸一理事長)と3者連携協定を締結。新設したオンライン大学等の学生が、福岡のまちづくりに参画していく方針を固めた。
ドワンゴは、通信制高校の「N高」「S高」「R高」を運営しており、生徒数は約3万人と日本の高校で最大規模を誇る。この春には日本財団と連携し、オンライン大学の「ZEN大学」を開校。約3千人が入学している。今回の連携は、このZEN大学やR高の学生が、カリキュラムの一環として福岡の地域振興、観光PR、福岡への移住・定住促進等のまちづくり活動への参画を通じ、福岡での地域実習・就職・雇用、 地域の人材育成等につなげて地域の発展に貢献してくことを志している。具体的には、「博多どんたく」のプロデュースに学生のデジタルとアナログを融合したアイデアを取り入れていく計画。初年度である2025年度は、祭りの見学やトークセッション等を通じて理解を深め、2026年度からは企画立案のためにどんたくのパレードへの参加を予定する。そして2027年度には、実際に立案した企画をどんたくで実施する運営プログラムを実践するという。そのほか、メタバースや定住促進などの分野で、ZEN大学やN高グループが得意とするメタバースやVR、SNS・動画配信を活用した新企画を提案していく。
同法人と商工会議所との連携協定は2例目で、県単位の会議所とは初。山中理事長は「通信やオンラインを主体としたカリキュラムの中にも、『リアルな実学』を取り入れていきたいと考えていた。活気ある福岡のまちづくりに参画できることは、まさに学生にとって最良の学びの場となるはず」と期待を込めた。谷川会頭は「学生の進路や就職活動においても、地域活動の経験はプラスになり得るはず。福岡という地域にとっても、若者の斬新なアイデア、最新のトレンドを取り込む貴重な機会になる」と強調した。