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ケールの血糖値降下作用を確認  キューサイ    福大と共同研究、日本薬学会で発表


 地場青汁大手・キューサイ株式会社(福岡市中央区草香江1丁目、藤野孝社長)は、福岡大学との共同研究で、青汁の原料・緑黄色野菜ケールが血糖値を降下させる作用があることを確認し、3月26日に開かれた日本薬学会に発表した。
 同大薬学部の藤岡稔大教授との共同研究で、横浜市で開かれた「日本薬学会第128年会」に「ケールの糖尿病におよぼす影響」として2003年から4年間の研究結果を発表したもの。研究では糖尿病モデルマウスにケール抽出物を3週間経口投与した後に、血糖値とインスリン抵抗性を改善する生理活性物質のアディポネクチン濃度を測定。投与開始1日目と比べて血糖値が下がっていることと、アディポネクチン濃度の上昇を確認した。合わせてケール抽出物の濃度を上げるほど、血糖値が低下することを確認した。また、前駆脂肪細胞を用いた研究では、抗糖尿病薬と同じインスリン抵抗性改善作用を示すシグリチゾンと同様に前駆脂肪細胞の分化を促進し、脂肪細胞へのブドウ糖の取り込み量を増大させることなどが分かった。藤岡教授は「今回の研究で、糖尿病モデルマウスに対して糖尿病の改善に降下があることが分かった。今後は、ケール抽出物に含まれる抗糖尿病作用を有する成分を特定し、構造を明らかにしていきたい」と話している。