NEWS

アジア貢献賞にNPO慧燈など2団体・1個人 西日本国際財団


週刊経済2022年3月22日発行

アジア未来大賞に飯塚市立庄内中と二瀬中など

公益財団法人西日本国際財団(福岡市博多区、理事長・久保田勇夫㈱西日本フィナンシャルホールディングス会長)は、第23回「アジア貢献賞」に特定非営利活動法人NPO慧燈(えとう、佐賀県基山町、弓正純理事長)など2団体・1個人に決定し、3月9日に博多区のホテル日航福岡で授賞式を開催した。
このほか同賞を受賞したのは、竹井清氏(柳川市、柳川国際青少年ロッジ代表・サンブリッジ国際交流協会理事長)とNPO法人トゥマンハティふくおか(福岡市、弥栄睦子代表理事)。NPO慧燈はタイにおける第二次大戦時の日本兵看護や戦後の遺骨収集協力の御礼として、1995年から現地の中学・高校生に奨学金を支給し、その後は日本で「里親」募集制度を開始するなど、これまでに延べ7千人以上を支援している。竹井氏は日本人の国際交渉力向上のため、1977年地元柳川市にロッジを建設し、20年以上にわたって89カ国、延べ1万人以上の外国人留学生を無償で宿泊させ、個人による国際交流活動を実践。2000年頃からは、小学生のホームステイを軸とした日韓交流活動にも注力している。トゥマンハティふくおかはインドネシアの貧しい子供たちの教育を支援するため、02年に同国留学生協会福岡支部と日本人有志でチャリティイベントを開催し、現在では教育支援のほか、震災からの支援やインドネシアの多様な文化の紹介など、さまざまな活動を展開している。
また、第17回「アジア未来大賞」には、2000年代に荒れた学校内の環境を立て直すための取り組みの一環として「国際教育」を導入し、海外とのさまざまな交流活動を行っている飯塚市立庄内中学校(深見秀人校長)と同市立二瀬中学校(松田雄三校長)が共同受賞したほか、04年、福岡の大学生たちが学生のみで横断的に結成し、フィリピン・中国・ネパール・インドネシアの差別や貧困といった困難が生じている地域などを対象に、夏期休暇期間に現地の人々と寝食を共にしながら労働奉仕活動をしているフレンズ国際ワークキャンプ九州(略称FIWC九州、福岡市、久保山亜美委員長)が受賞した。
同財団は1985年3月、西日本シティ銀行(旧西日本銀行)の普銀転換と創立40周年の記念事業として設立。2000年3月に設立15周年を記念してアジア貢献賞を、05年に同20周年を記念してアジアKids大賞(現アジア未来大賞)を創設。毎年、九州・山口地域でアジアとの国際交流に貢献している団体・個人などを表彰している。