NEWS

しっくい塗料使った道路用白線を製品化 田川産業


週刊経済2025年4月23日発行号

試験施工重ね年内実用化目指す

しっくいメーカーの田川産業㈱(田川市弓削田、行平史門社長)は、このほどしっくい塗料に大豆油由来の樹脂を配合した素材を使った道路用白線を製品化。今後試験施工を重ね年内の実用化を目指す。

しっくいを塗る際の下地材として、自然素材である大豆油由来の樹脂を開発したことをきっかけに、その応用製品として開発を進めてきた。道路の白線は高い耐久性を求めるため、従来石油由来樹脂が使われているが、劣化して剥がれた白線が海に流れ出ることで、海洋マイクロプラスチックの原因物質になることが指摘されている。

その点、大豆油由来の樹脂を使った塗料は耐久性が高く、たとえ剥がれても水中の微生物に分解されることが証明されている。これらの取り組みは経産省のGo Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援事業)にも採択されており、同社では今後も試験施工を重ねながら、早ければ年内の実用化を目指す。

行平社長は「まずは大型商業施設などの駐車場用の白線で普及を促したい。環境にやさしい商材開発は当社が重視している大事な部分。今後も環境対応製品の開発に力を入れていく」と話している。