FEATURE

ふくおか経済EX 2020

(株)ワールドホールディングス


各事業で新分野に挑戦、時流読み解きさらなる進化へ

伊井田 栄吉 会長兼社長
いいだ・えいきち/京都府出身。1956年5月5日生まれの63歳

㈱ワールドホールディングスが基幹事業の人材ビジネスで、従来の主力ターゲットだったものづくり領域以外を拡充する。まずはJTBとコラボし、ツーリズム業界の人材不足解消に乗り出す。同社ではこのほか不動産ビジネスでも新分野に挑戦。全社で新たな進化に向かう。

“人が活きるカタチ”の創造をミッションとし「人材・教育ビジネス」、「不動産ビジネス」、「情報通信ビジネス」を展開する㈱ワールドホールディングスが、基幹事業の人材ビジネスにおいて、今春から新分野に乗り出す。
同社の人材ビジネスはこれまで、顧客の良きパートナーとして課題解決を共に取り組むアウトソーシングの先の“コ・ソーシング”を理念に、ものづくり領域を中心に成長してきた。一般に、ものづくり領域での人材ビジネス市場は3.5兆円と言われる。同社は今回、ものづくり以外の領域でも拡充を図る。その市場規模は6.5兆円以上と見込まれている。そして、現在の人材ビジネスは“規模重視”と“質重視”で2極化が進んでいるという。同社が狙うのは“質重視”の部分だ。

JTBとツーリズム業界特化の人材ビジネスで協業開始

今回、「質」を重視する同社は、方向性が合致した旅行最大手㈱JTBと共同出資することで、ツーリズム業界向けの新たな人材ビジネスを開始した。
ワールドホールディングスがこれまで物流業向けに培ってきたコンソーシアム組成モデル(全国各地の協力人材会社と連携するモデル)と、JTBが持つブランド力とネットワークおよび接客人材育成ノウハウを掛け合わせる。ホテルや旅館等施設の高度な接客人材や清掃、オペレーション人材の派遣、そして施設全体の人材一括請負までを手掛ける考え。両社の子会社が昨年4月に共同で設立したツーリズム系人材サービス会社㈱JWソリューション(JWS)にそれぞれ出資。協業事業をJWS社にて進める。JWS社は東京、大阪を皮切りに国内8カ所に拠点を設け、全国で事業展開する計画。2025年で売上高100億円を目指す。伊井田会長兼社長は「すばらしい人材をツーリズム産業に供給していきたい」と意気込む。

JTBとの協業で東京で記者会見した関係者ら。左から伊井田会長兼社長、本多信二JWS社長、髙橋広行JTB社長、細野顕宏JTBコミュニケーションデザイン社長

不動産金融ビジネスに進出

実は新分野へのチャレンジは人材ビジネス以外でも進行中だ。
同社は「不動産ビジネス」において、マンションや戸建てといった現物不動産の開発から仲介、リノベーションなど多岐の事業を全国で展開。その中で、依然として続く業界のバブル的状況の反転を見越し、昨年、不動産金融ビジネスに進出した。
投資助言会社の㈱ワールドアセットマネジメントとみらい債権回収㈱をグループ化。
担保になっている不動産の仕入れや、また、将来の不動産私募ファンド組成、私募REIT(不動産投資信託)組成も見据える。

公園再生事業が黒字化

過去の新分野へのチャレンジで実を結び出したものもある。民事再生した農業公園運営会社㈱ファームをスポンサードすることで2017年に参入した農業公園事業がそうだ。参入から1、2年は人員体制の再整備、意識改革による運営基礎力強化を徹底し、昨年から設備投資を開始した結果、全施設の入場者数合計が100万人を超えるなどし、19年12月期で黒字化を達成した。同社にとってこの黒字化は大きな意味を持つ。地方創生に向けた公園運営ビジネスの経営改善のモデルケースとしたい考えだ。
基幹事業の人材ビジネス、そして不動産ビジネス、はたまた公園運営ビジネス共に、従来取り組んでこなかった領域に裾野を広げる同社。今また、新たな進化を遂げている。

素材大手の東邦チタニウムとも協業を開始し、素材系初となる人材会社TOHOWORLD(towor)を設立。写真は会見した関係者。左から永井宏樹towor社長、松原浩東邦チタニウム取締役、伊井田会長兼社長、栗山勝宏ワールドインテック取締役、北橋健治北九州市長

 

採用情報
募集職種/技術職、研究職、総合職
応募資格/技術職…高専卒以上、大卒以上
研究職…大卒以上
総合職…大卒以上
採用実績/
2020年度
製造技術…285人
設計開発…120人
研究開発…80人
総合職…60人
年間休日/114日
問合せ先/TEL.092-409-8977
担  当/大森(㈱ワールドインテック)

(ふくおか経済EX2020年)