FEATURE

ふくおか経済EX 2020

(株)グリーンクロス


着実に進む働き方改革人材採用と幹部育成を本格化

10期連続の増収増益で過去最高を更新中の成長企業。第2の柱に据えるサインメディア事業の強化を推進し、営業所の拡充や新会社の設立でさらなる伸長を目指す。また、多くの課題を持つ業界において、働き方改革にいち早く着手。残業時間の短縮や休日増などの取り組みを具体化し、快適な労働環境の創造に努めている。

サインメディア事業を強化

工事現場の安全用品などの販売・レンタル、看板・サインメディアの製作販売を柱に、西日本を起点とした全国ネットワーク網を拡大。地域密着で総合安全産業のリーディングカンパニーへと飛躍を遂げた。2020年4月期(連結)は、売上高が前期比7.2%増の165億円、経常利益が同2.0%増の12億7,000万円でともに過去最高を更新し、11期連続の増収増益となる見込み。久保孝二社長は「レンタルとサインメディア事業が伸長している。経営合理化と迅速化を図り、営業生産性の向上に努めていく」と気を引き締める。
主軸の安全機材販売、レンタルでは、オリンピック関連需要の案件が増加中で、北関東地区における拠点拡大も模索していく。並行して、昨年奈良市に開設した「関西ロジスティクス」を軸とし、IRや大阪万博に向けた仕掛けに本腰を入れる。来期は中四国エリアに7カ所目の物流センターを設ける計画で、「全国72拠点網構築」という確固たる目標に一歩ずつ近づいている。
第2の柱に据えるサインメディア事業の強化にも力を注ぐ。昨年10月、大阪市にグリーンメディア大阪営業所を開設。福岡、東京との3拠点体制で営業力の増強に努めている。また、11月には福岡市東区に看板コンサルティング業の㈱G‐サインを設立。外注先を一元化し、各拠点の負担軽減を図った。屋外広告物の点検・診断から施工まで請け負う「看板クリニック」の伸展を目指し、全国に協力業者を拡大していく。

提案から制作、配送まで自社一貫の体制

顧客に合った提案から製作、配送・設置まで自社一貫体制で提供する同社。その強みを生かし、現場の声をもとにした自社製品の開発にも力を入れており、多種多様なラインナップで顧客のニーズに応えている。さらに、社内ネットワークで各種事例や提案内容などのノウハウを共有し、営業やフォロー体制の強化を促進。ハードとソフトの両面で徹底した顧客目線を貫く。17年に発売した「まる見えコーン」は、スポーツ大会やイベント会場のテロ対策として採用されるなど、注目を集めている。久保社長は「異なる部署の社員たちがさまざまな視点でアイデアを発信し、取り入れる土壌があったからこそ、生まれた商品」と胸を張る。昨年7月には公式インスタグラムを開設。SNSやWebを活用した情報発信で、認知度を高めていく。

10年先を見据えた人材育成

「働き方改革」という言葉が根付いてきた昨今。多くの課題を持つ業界において、いち早く改善に取り組んできた。生産性向上のため全社19時退社を徹底し、フレックスタイム制の導入や年間休日の増加(129日)、計画的な有給休暇の取得促進など、いきいきと働ける環境を整えている。また、約300の通信教育講座から選択・受講できる自己啓発支援制度などもそろう。「20代、30代の10年後を見据えた幹部育成が命題。新卒の定期採用にも本格的に取り組んでいく」と久保社長。階層別研修の導入をはじめ、研修内容の見直しや再整備を進めていきたい考えだ。あらゆる可能性に挑み続ける同社に死角は見当たらない。

久保 孝二 社長
くぼ・こうじ/長崎市出身、1971年2月1日生まれの49歳、大阪教育大学中退。11年4月社長就任。趣味はゴルフ

 

採用情報
募集職種/営業 一般事務 サインクリエイター
応募資格/新卒~30歳くらいまで
採用予定/15人
問合せ先/TEL.092-521-6561
担当/総務課 竹岡

(ふくおか経済EX2020年)