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（株）キシヤ
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5カ年中計最終年度
全社一丸で売上高700億円達成へ
来年創業110周年を迎える地場老舗の総合医療機器商社。M&Aなどを活用し、グループ6社体制で順調に組織固めを進めている。来春には筑紫野市に福岡物流センターを移転予定。ICT分野にも力を注ぎ、得意とするSPD（病院内物流一括管理）へのIoT活用なども模索している。
来春筑紫野に福岡物流センター移転へ
「社会が求める社会から必要とされる本物の企業を目指す。本物とは何かを常に探求しながら」。
来年創業110周年を迎える、九州屈指の総合医療機器商社㈱キシヤは、この経営理念のもと医療機関との信頼関係を築き、発展を続けてきた。昨年2月に医療情報関連システム開発のデータキューブ㈱を子会社化し、同4月には超音波診断装置販売の㈱キシヤUSを共同出資で設立。グループ6社体制で各分野の専門性を高めると共に各社間での協業強化を進めている。楠田幸次郎社長は「福岡空港の滑走路増設事業に伴い、来年春をめどに博多区榎田の福岡物流センターを筑紫野市に移転する。新たに営業所も併設し、現在の約3倍の規模になる見込み」と話す。同時に在宅福祉サポートセンター（同所）は本社に移し、効率化を図っていく。
昨年10月、医療機関向け施設基準管理システム「iMedy（アイメディ）」を販売開始。病院経営の効率化・収益改善を支援する製品として注目を集めている。施設基準と従事者に関する情報を一元管理し、適正な業務をサポートするシステムで、開発元の㈱ヴィンテージと協業し、九州経済産業局から認定を受けた「新連携事業」として取り組む。楠田社長は「全国各地で個別デモ説明会を開催し、提案を進めている。問い合わせが急増しており、受注にもつながってきた」と手ごたえを口にする。近年、ICT分野を強化している同社。得意とするSPD（病院内物流一括管理）へのIoT活用など、新たな技術の導入によるフォロー体制の構築も模索中という。今期（2019年5月期）売上高は12期連続の増収となる670億円を見込む。「来期は5カ年中期経営計画が最終年度を迎える。売上高700億円の達成に向けて、全社一丸で挑む」と意気込みを語る。
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| （左）今年のインターンシップでは、胎児の様子を立体画像で再現する超音波診断装置などを体験 （右）医療機関向け施設基準管理システム「iMedy（アイメディ）」の管理画面 |
現場目線の研修で成長図る
市場に流通している医療機器は、約60万品目に及ぶと言われる。日々変化する顧客のニーズに応えるためにはさまざまな知識が必要だ。同社では、新入社員を対象に月1回の「営業スキルアップ研修」を実施。各メーカーの担当者を講師に、製品の基礎知識などを学ぶ。稲葉正剛営業本部課長は「座学だけでなく、実際の機器に触れ、使用方法や現場での使われ方も知ることができる。学んだ製品が営業で受注に至ったケースもあり、自信の顔つきに変わっていく」と語る。研修で得た内容は、営業用の“虎の巻”として活用し、その後の業務を通して落とし込みを図れるメリットもあるという。井上将広同係長は「基本的な内容で構成し、半期にはオリエンテーションで日々の悩みや体験などを共有する機会を作っている。自身もこの研修を受けてベースを作ったことが、今の仕事に生きている」と強調する。2〜5年目に実施する営業セールス研修では、グループワークを通じて現場で有用となる営業スキルの習得と実践に向けた技法を学ぶ。将来のキシヤを担う人材は、ここから成長速度を上げ、独り立ちを目指す。
真心を知識で包んで仕事に臨む—。医療機関とメーカーをつなぐ九州のリーディングカンパニーは、さらなる成長路線を描く。
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楠田 幸次郎 社長
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【ＤＡＴＡ】
所在地／〒812-0062 福岡市東区松島1-41-21
Ｔ Ｅ Ｌ／092-622-8000
Ｆ Ａ Ｘ／092-623-1313
創 業／1910年6月
設 立／1968年6月
資本金／5,000万円
事業内容／ 医療機器・病院設備・福祉及び介護用 品販売 他
年 商／670億円（2019年5月期見込み）
従業員／610人
出 先／（ 営業所）福岡市西区、北九州、久留米、 飯塚、佐賀、長崎、大村、佐世保、熊本、 大分、宮崎、都城、鹿児島、鹿屋（物 流センター）福岡市博多区、長崎県大 村市（在宅福祉店舗）福岡市博多区
関連会社／ ㈱ティーエッチエル、㈱オルソ・メデ ィカル、㈲釜付メディカル、データキ ューブ㈱、㈱キシヤUS
ＵＲＬ／http://www.kishiya.co.jp/
採用情報
募集職種／総合職（営業、物流管理）、一般職（事務）
応募資格／2020年大学卒業見込み（全学部全学科）
採用実績／2019年度25人
採用予定／10～15人
問合せ先／TEL.092-510-1000
担当／人材開発課 土井元昭・福田朱梨
（ふくおか経済EX2019年）
