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ふくおか経済EX 2018

(株)ふくや


創業70周年、「味の明太子」を軸に新たな味が次々と

創業70周年の節目を迎えた。博多の味である「辛子明太子」の創業メーカーとして、主力の「味の明太子」に加え、明太子味のツナ缶やチューブ入り粒明太子、缶入り明太子など個性あふれる新たな味を提供し続ける。そして来年1月、あの「めんたいぴりり」が映画となって帰って来る。

映画版「めんたいぴりり」が来春公開

明太子をつくった男~ふくや創業者の川原俊夫と妻・千鶴子の笑いあり、涙ありの生きざまを描いた感動の物語。あの「めんたいぴりり」が来年1月、映画となって帰って来る。2013年夏、テレビ西日本の開局55周年記念ドラマとして放映され、その後、全国ネットのフジテレビをはじめ各地方局で続々と放映された。2015年春には福岡市の博多座で、「~博多座版~」が上演され、連日、大勢の人が詰めかける盛況ぶりとなった。そして今回、創業70周年を迎えたふくやが特別協賛となり映画版が3月3日にクランクイン。地元福岡の沢山の人がエキストラとして参加し、福岡市や北九州市を中心に撮影され、スクリーンいっぱいに昭和の博多の街が蘇る。
1948(昭和23)年10月5日、戦災で焼け野原になった博多の街に少しずつ復興の兆しが見えはじめていた中洲市場の一角に15坪の小さな食料品店が誕生した。それから70年続く「ふくや」の歴史の第一歩だった。翌年1月10日、「十日恵比寿(えびす)」の日、それまで誰も食べたことのなかった新しい味が店に並んだ。全国で愛されている「味の明太子」のはじまりである。その後、辛子明太子は博多の食文化を代表する全国区の商品へと育っていった。
最新の動きとしては、福岡空港国内線ターミナルビルのリニューアルに伴い、3月24日に「ふくや福岡空港店」がオープンした。福岡空港からふくやの味が全国に飛び立つ。

個性あふれる新しい味の数々

「味の明太子」とともに歩んで創業70周年を経た今日、ふくやは次々と新しい味を世に送り出す。70周年記念の「旗〜フラッグ〜」は、ものづくりの原点に立ち返り、タラコ本来の旨みが生きるように工夫。口に入れると唐辛子の風味が一瞬で広がり、あとからタラコの豊かな旨みと調和する今までにない味わいに。
2015年に発売した「めんツナかんかん」は、業界初となる明太子風味のオリジナルのツナ缶。国産のびん長マグロのフレークを同社の「味の明太子レギュラー」の調味液で味付けした。漬け込み液をなじませたピリ辛味で、控えめの油で仕上げているのが特長。
食べた瞬間、口の中にオリーブバジルや、ゴマ油などの風味がはじける。チューブ入りの粒タイプの明太子「tubu tube(ツブチューブ)」は、川原俊夫生誕100年を記念した新商品プロジェクトの一環として2013年に発売。ワンタッチで開けられるチューブ入りで使いやすく、料理のバリエーションが広がる逸品だ。
2016年には、それまでの常識を覆す新たな辛子明太子が誕生した。「缶明太子 油漬け」は、定番である「味の明太子」の粒を使用し、上質な綿実油を加え加熱することで、缶の中に明太子の旨みをとじ込めた。辛さはもちろん、マイルドでコクのある味わいはそのままに、明太子独特の粒が際立つフワッとした食感と香ばしい風味に仕上った。

70周記念の「旗〜フラッグ〜」
缶明太子 油漬け

 

川原 武浩 社長
かわはら・たけひろ/福岡市出身。1971年11月7日生まれの46歳。修猷館高校~国学院大学法学部卒。㈱博多座勤務の後、2004年4月にふくや入社。㈱福岡サンパレス社長、ふくや取締役統括部長、副社長などを経て2017年4月社長に就任。福岡サンパレス監査役、㈱アビスパ福岡取締役も兼務

 

【DATA】
所在地/〒810-0801 福岡市博多区中洲2-6-10
TEL/092-291-3575
FAX/092-291-2460
創業/1948年10月
設立/1980年8月
資本金/3,000万円(グループ5億3,300万円)
事業内容/辛子明太子の製造・販売、食品の卸売・小売
年商/148億円(17年3月期)
従業員/670人
URL/http://www.fukuya.com

【採用情報】
募集職種/総合職・専門職
応募資格/2019年度 大学、短大、専門学校、高校(専門職)卒業
採用実績/2017年度 総合職 4人
2018年度 総合職 6人・専門職 14人
採用予定/総合職 5人前後、専門職 未定
年間休日/122日
問合せ先/TEL092-291-3577
担  当/中山、吉本

(ふくおか経済EX2018年)