FEATURE

ふくおか経済EX 2020

谷弥グループ((株)谷弥、谷弥石油(株)、福岡礦油(株)、谷弥商事(株)、(株)エンドレス、(株)酒まつり、(株)サウスノー)


「人にしか実践できないサービス」で付加価値を提供

今年3月に㈲菊竹モータースを谷弥商事㈱に吸収合併し、グループ7社体制となった。既存事業の見直し、深掘りを進め、底上げを図っている。宿泊業や英語学童保育事業など新規事業への参入も積極的で、多角事業を展開。「人にしか実践できないサービス」を提供し、200年企業を目指す。

収益力の高い企業集団へ

エネルギー、不動産、自動車関連、カルチャー、飲食など多角的な事業を展開する谷弥グループ。2020年度は「収益力の高い企業集団へ 〜さらに『強い会社』『良い会社』を目指して『深掘り』『変革』していこう〜」をスローガンに掲げ、さらなる飛躍を誓う。既存事業の見直し、深掘りを進め、グループの底上げを図る。
今年3月、自動車販売、板金加工などの㈲菊竹モータース(直方市新知町)を損保・生保代理業、中古車買取・販売の谷弥商事㈱に吸収合併。不動産開発、TSUTAYAのFC運営、飲食事業などの㈱谷弥、石油卸売の福岡礦油㈱と谷弥石油㈱オートバックスFC運営の㈱エンドレス、酒類販売の㈱酒まつり、サーティワンアイスクリームFC運営の㈱サウスノーと合わせて計7社体制となった。谷弥壽彦代表は「九州運輸局指定民間車検工場の菊竹モータースは“谷弥菊竹モータース”に名称変更し、これまで以上にきめ細やかな車検と、より高度な修理を手掛けていく」と力を込める。また、谷代表は昨年11月に直方商工会議所会頭に就任。同市と連携し、イベント開催などを通じて、中心市街地の活性化にも一役買う考えだ。

小倉南区にセルフ式SSの新店

中核企業の谷弥では、18年12月に福岡市博多区冷泉町に開業した、宿泊施設「宿屋ひととき」と飲食店「ポーたま櫛田表参道店」の稼働率引き上げ、販促強化に力を注ぐ。「ポーたまはウーバーイーツの導入や近隣施設への営業促進で前年同期比30%増と好調に推移している。ひとときとのシナジーも追求していきたい」と語る谷代表。昨年2月に同社運営の「TSUTAYA朝日ヶ丘店」(北九州市小倉北区)1階に開設した英語学童保育施設「Kids Duo(キッズデュオ)」も認知度向上、会員増加に向けた取り組みに専心する。
谷弥石油では昨年12月、北九州市小倉南区葛原1丁目に8店目となる新店舗をオープンした。「自動車整備士の高齢化が進んでおり、人材の確保が急務。取得支援制度を手厚くし、今後を見据えた育成を強化していく」と意気込む。そのほか、サウスノーでもサーティワンの多店舗展開を計画しており、北九州と福岡で広げていく方針という。

多角事業の強み生かす人材教育

1865年の創業から155年を誇る老舗企業。さまざまな事業を展開する中、メインとなっているのはTSUTAYAやガソリンスタンドなどFCによる小売業だ。メーカーとは異なり、人にしか実践できないサービスの提供による付加価値が重要になる。そのため、同社では人材教育を重視し、成長した社員による新たな事業展開を進めている。社内外の新入社員研修、階層別研修、フランチャイザー等による外部研修など豊富な内容でバックアップする。
営業や事務、店舗など、グループ全体で約20の部門があり、入社後は多角事業の強みを生かし、ライフスタイルの変化に合わせた配置転換も可能だ。入社3年目に得られる「キャリアアップ制度」を活用したグループ内転職で、キャリアの継続ができる。女性も多数活躍しており、産休育休制度を利用する社員も年々増加。取得、復職がしやすい環境が整っている。今後も時代の変化にいち早く対応し、200年企業を目指す。

谷 弥壽彦 社長
たに・やすひこ/直方市出身。1957年6月28日生まれの62歳。福岡大学工学部卒。趣味は写真。19年11月から直方商工会議所会頭も務める

 

採用情報
募集職種/総合職(グループ採用)
応募資格/専門、高専、短大、大学、大学院2021年卒業見込み(全学部全学科)
採用実績/20年度9人
採用予定/10人前後
問合せ先/TEL. 0949-24-7784
担  当/内田雅義

(ふくおか経済EX2020年)