FEATURE

ふくおか経済EX 2015

西部電気工業㈱


インキュベートビジネスへの積極的な取り組みで「チャレンジ600」を推進

(写真上)本社ビル(福岡市博多区博多駅東3丁目)
(下)津屋崎発電所(福津市)

「総合エンジニアリング企業」として、九州のICT社会を情報インフラ整備の面から支える西部電気工業㈱。主力の情報通信エンジニアリングや土木・設備関連に加え、ネットワークソリューションや太陽光発電システムなどインキュベートビジネスにも積極的に取り組み、さらなる経営基盤の強化を目指す。

「チャレンジ600」で売上高600億円目指す

クラウドサービスの利用拡大、LTEやWi-Fiによる通信速度の高速化、スマートフォンやタブレット端末の普及拡大、サービスの多様化・高度化など情報通信業界は変革の時代を迎えている。西部電気工業では「challenge(チャレンジ)600」をスローガンに掲げ、2018年度に売上高600億円に向けて様々な取り組みを進めている。そのカギを握るのが主力である情報通信エンジニアリング事業のさらなる強化と各種ソリューション、太陽光発電システムなど、新たな事業領域へのチャレンジだ。
特に、ソリューション事業は大きな可能性を秘めている。例えば、高度化・複雑化する情報システムに最適なLAN/WAN/Wi-Fi、サーバ、ストレージなどの環境を構築することで快適なネットワーク環境を提供するネットワーク/Wi-Fiソリューション。地図情報を活用した効率的な設備管理、迅速な災害対策、効果的なマーケティングなど地理情報システムを提供する位置情報ソリューション(GIS)。高度道路交通システム(ITS)で利用されている通信技術を民間利用向けに開放されている技術(DSRC)を活用する車両管理ソリューション。各種映像監視・入退出管理システムやネットワーク、ドキュメント管理などで顧客のセキュリティ課題に対応する映像監視&セキュリティソリューション。
ビルの機器・設備などの運転管理によってエネルギー消費量の削減を図るビルエネルギー管理システム(BEMS)……。これら新たなインキュベートビジネスへの挑戦(challenge)で民需の掘り起しを図る。

通信ケーブルを工事している様子

3月、長崎県島原市に太陽光発電所

この3月、長崎県島原市に太陽光発電所を開設した。同社では福津市、宮若市、熊本県合志市などに続く5カ所目の太陽光発電所だ。西部電気工業では太陽光発電システムを早くから次なるビジネスの一つと見据えて公共・産業用から住宅用まで数々の施工実績を重ねてきた。そして2013年度からは発電事業も本格的にスタート。システム提案から設計、施工、保守までのトータルサポートが大きな強みとなっている。
太陽光発電システムと同様、環境保全に関連したビジネスにも力を入れる。生活に欠かせない「水」と発生する「ごみ」に注目し、生活排水や産業排水などの水処理プラント、ごみ処理プラントの建設工事およびメンテナンスは、環境志向の高まりの中、今後の可能性が期待される。

女性も現場の最前線で活躍

次代のICT社会の実現に向けてチャレンジ

創業から68年。「総合エンジニアリング企業」として九州の情報通信エンジニアリング業界をリードしてきた西部電気工業。会社としての「企業力」強化にも余念がない。安全・品質、CSR、法令順守、情報セキュリティの確実な実行は会社運営上の基礎となる。宮川一巳社長は「お客様からの信用・信頼を得るためにも、会社の基本は『人』。人材育成・研修、仕事のやり甲斐・達成感、働きやすい職場環境、人事・処遇など挙げればきりがないが、優先順位をつけて精力的に取り組んでいく。そして「『一体一心』で頑張り抜く社員に応えるためにも、ES(従業員満足度)向上は一層推進していく」と決意を語る。
現場直視による現場力強化に向けた各種施策、生産性の向上、ソリューション事業およびその他事業の受注確保・拡大……。西部電気工業は各事業分野で技術力・競争力を磨き、顧客のニーズに的確に応えるとともに次代のICT社会の実現に向けてチャレンジを続ける。

ICTに関する様々なビジネスを提案

 

企業DATA
所在地 〒812-8565 福岡市博多区博多駅東3-7-1
TEL 092-418-3111㈹
FAX 092-418-3349
創業 1947年7月
設立 1947年7月
資本金 16億円
事業内容 情報エンジニアリング、土木・情報設備、建設設備、環境プラント、太陽光発電、ソリューション、ソフトウェア開発の各事業
年商 503億円(2014年3月期)
従業員 917人(2014年3月現在)
URL http://www.seibu-denki.co.jp

採用情報
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