FEATURE

ふくおか経済EX 2012

福岡運輸㈱


日本で初めて冷凍車を走らせた
福岡運輸が鳥栖に大型倉庫オープン

(写真)昭和33年、国産初の冷凍輸送車の前で。前列中央が創業者の富永シヅ氏

今では当たり前のようにあちこちを走っている冷凍輸送車。実はその冷凍輸送車を日本で最初に走らせたのが地元の貨物運送・倉庫業の福岡運輸㈱だ。在日米軍からの要請を受けてから幾度の試行錯誤を経た昭和33年、国産第1号の冷凍輸送車が完成。創業者富永シヅ氏の「社会のお役に立つ」というスピリットが形になった瞬間だった。
同社はそれ以来、年々事業を拡大させ、福岡を発祥としながらも現在は東京、大阪、名古屋、札幌の主要都市をはじめとして中国・四国、北関東、東北など全国各地に拠点を展開。売上構成も関東地区が一番大きく、北海道にはグループ会社2社を設立している。
昨年には創立55周年にあわせて、日頃から理念に掲げている「安全」の重要性を発信しようと、天神のエルガーラ・パサージュ広場で飲酒運転撲滅を訴えるシンポジウムやステージを催した。

7500㎡で今年夏に稼働

富永シヅ氏の創業スピリットを元に55周年を経た同社は今期、新たな飛躍の第一歩として、九州エリアでは約10年ぶりとなる大型倉庫を今年夏にオープンさせる。
佐賀県鳥栖市の物流団地「グリーン・ロジスティクス・パーク鳥栖」内に建設中の新倉庫は「福岡運輸九州配送センター」。1万3135㎡の敷地に、第1期として鉄骨2階建て・延べ床面積7576㎡の建物を建てる。全国にある同社の倉庫拠点で今回が14カ所目。保管配送機能を強化するものでマイナス25℃、10℃、20℃、25℃の各温度に設定でき、冷凍、冷蔵で顧客からの細かな温度要請に対応できる。取扱品目は主に肉類やパンの原材料。5年後には同じ敷地内で第2期工事を計画しており、完成すれば最終的に全国にある拠点のうち最大規模になるという。雇用数も155人と大きく、そのうち30人を新規採用する。
新倉庫開設と同時に営業専属スタッフの拡充も継続させている同社。今期、単体売上高で前年比5%増の156億円、グループ全体では338億円を目指す。

鳥栖市に完成する「九州配送センター」の完成予想図

 

企業DATA
所在地 〒812-0002 福岡市博多区空港前2-2-26
TEL 092-627-2211
FAX 092-627-2215
URL http://www.fukuokaunyu.co.jp/
創業 1956年10月
設立 2006年10月
資本金 1億円
事業内容 貨物自動車運送、倉庫業ほか
年商 149億円(2011年3月単体)
代表者 島田隆士
従業員 399人
関連会社 ㈱福岡運輸ホールディングス、福岡運輸システムネット㈱、札幌定温運輸㈱、北海定温運輸㈱

採用情報
募集職種 総合事務職
応募資格 高卒・大卒
採用予定 若干名(2012年度実績8人)
問合せ先 TEL.092-627-2211
担当 総務部 高本

(ふくおか経済EX2012年)