FEATURE

ふくおか経済EX 2020

(株)高田工業所


人材育成と新たなビジネスモデル構築を両輪に成長発展図る

(写真左上)北九州市八幡西区の本社
(右上)全社共通基礎技能教育でタガネとハンマーの使い方を学ぶ新入技能社員
(左下)技能オリンピック表彰式(右下)北九州市若松区の研修センター

創業80年の総合プラント建設、高田工業所は、特に技能系の人材育成に注力、次代への技能伝承による社業の安定的な継続を図るとともに、現場で培ってきたノウハウを生かした新規事業の展開にも力を入れ、より生産性の高いビジネスモデルの構築を目指している。

全国9カ所、海外3カ国に展開

今年で80周年を迎える高田工業所は、1940年、現三菱ケミカル福岡事業所内にプラント建設会社として創業。以来、製鉄、石油・天然ガス、電力、エレクトロニクスなど多岐にわたるプラントの建設・保守に携わり、全国9カ所に事業所、海外3カ国に拠点を展開している。プラント建設業界では国内トップクラスの老舗企業として知られ、堅調な業績で推移している。

人材育成・技能伝承に重点

一方で課題となるのは、若い人材の確保と育成・技能伝承だ。同社では、若年層の定着化・早期戦力化を図るため、さまざまな教育プログラムを実施している。
特に技能職の若年者層に対して注力しており、新入技能社員を対象とした「全社共通基礎技能教育」、社員が能力を発揮できる場として「技能オリンピック全社大会」を開催している。
「全社基礎技能教育」は新入技能社員に対して、入社3カ月後の7月から約6カ月をかけて実施。講師は同社のベテラン社員が務める。教育はまず2カ月で全職種の基礎技能の習得、その後、本人の希望職種と講師の判断、各事業所のニーズを照らし合わせて各人の職種決定後、職種別に初級専門教育へとレベルアップしていく。
約6カ月間の教育後、新入社員は各事業所に戻るが、配属先からは「現場ですぐに業務を把握できる」、「自分たちに仕事を任せて欲しいといった前向きな姿勢を持っている」などといった意見も挙がっており、同期と半年間過ごすことで、仲間意識と同時に互いに切磋琢磨する関係性が生まれるという。
「技能オリンピック全社大会」は、基礎技能の習得と向上、技能伝承、他事業所との競争意識の喚起と自己相対評価など目的に2000年度、「技能コンクール全社大会」としてスタート、04年度に現在の名に改称して毎年2月下旬に開催している。大会には各事業所代表の入社7年目以下の技能社員約40人が出場、6種目で個人戦・団体戦を実施。社員はもちろん、外部からも多数の顧客が見学に訪れ、技能伝承のPRの場にもなっている。これら教育・研修等はすべて、充実した設備とホテル並みの快適さを併せ持つ自社の研修センターで実施している。

EPC事業、装置事業も加速

こうした人材育成、技能伝承に取り組む一方、髙田寿一郎社長は、人材不足の状況下にあって「社員数が増えない現状でも、お客様に受け入れていただけるモノ、サービスを提供できれば、人手に頼らずに、自分たち次第で業績を伸ばすことができる」と考え、現在のプラント建設工事に加え、現場で培ってきたノウハウをベースとして、基本設計や資材調達も含めたEPC事業による業務の付加価値向上へのアプローチや、モータなど回転機器の状態を遠隔監視・診断できるクラウド型回転機械診断サービス、超音波切断装置・洗浄装置の製造販売などメーカー志向の装置事業への取り組みも加速していく構えだ
また、竣工から50年を経た社屋の移転・新築も計画している同社。来たる100周年に向け、人材の確保・育成、EPCや装置事業などのビジネスモデル構築を両輪に、さらなる成長発展を目指していく。

髙田 寿一郎 社長
たかだ・じゅいちろう/北九州市八幡西区出身。1961年6月16日生まれの58歳。早稲田大学教育学部、米国エルマイラカレッジ卒。87年千代田化工建設㈱入社、90年㈱高田工業所入社、91年6月取締役、94年常務取締役、95年代表取締役副社長、2001年4月代表取締役社長

 

採用情報
募集職種/技術社員、事務社員
応募資格/2021年卒業見込み
採用実績/2020年度13人
採用予定/35人
インターンシップ/12月以降
年間休日/113日
問合せ先/TEL.093-632-2658
担  当/人事部リクルートグループ 太田、椛田

(ふくおか経済EX2020年)