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ふくおか経済EX 2020

(株)筑邦銀行


SBIと提携し、地方創生のさらなる深化目指す

インターネット金融最大手のSBIホールディングス㈱と戦略的資本業務提携を結んだ筑邦銀行。4月には「筑邦銀行SBIマネープラザ福岡」をオープンし、都心部での営業を強化する。フィンテックの台頭など経営環境が日々変化する金融業界で、地方創生のさらなる深化を目指している。

福岡市内に「SBIマネープラザ」

県南を中心に大きな基盤を持つ筑邦銀行は1月、SBIホールディングス㈱(東京都、北尾吉孝社長)と戦略的資本業務提携を行った。全国の地銀との連携を強化している同社と対等なパートナーシップを結ぶことで、地方創生のさらなる深化を目指した取り組みを、今年度から本格的に実施していく。
同行とSBIの関わりは2017年にさかのぼる。㈱SBI証券との金融商品仲介サービスでの提携を皮切りに、翌年にはSBIマネープラザ㈱と共同運営する「筑邦銀行SBIマネープラザ 久留米」を久留米市内に出店するなど、関係を強化してきた。
今回の資本業務提携を機に、SBIグループが持つIT技術、幅広い金融サービスを顧客に提供することで、収益力の強化やシステム面でのコスト削減を目指す。久留米店に次ぐ2店舗目として4月にオープンした「筑邦銀行SBIマネープラザ福岡」(福岡市中央区高砂1丁目)も協業の一つで、店内では専門スタッフが顧客の資産運用相談に対応。金融商品仲介業務を中心に、質の高いサービスをワンストップで提供していく。「筑邦銀行が培ってきた地域産業と生活に密着した営業活動、SBI マネープラザが持つ株式などのリスク性商品を含む営業活動のノウハウ融合を図っていきたい」と同行は意気込みを語る。

フィンテック対応で強み活かす

金融とITの融合した「フィンテック」への対応が課題となる中、インターネット金融最大手として、世界各国のフィンテック企業と強いつながりを持つSBIグループとの連携は、大きな強みとなる。
同行では、昨年8月に開催された宗像国際環境会議で電子通貨「常若通貨」を発行し、来場者が会場内だけでなく、地元飲食店などで利用できる仕組みを提供した。ブロックチェーン(分散型台帳技術)を使った電子通貨の発行は、九州の金融機関としては初の取り組みとして話題となったが、同通貨の基盤技術はSBIグループ出資先が開発したシステムを使用。今後、地域活性化に向けた新たな仕掛けとして、一つのモデルケースとなってくるだろう。
また、3月にはSBI ビジネス・ソリューションズ㈱が提供するクラウド型ワークフローシステム「承認Time」の取り扱いを開始し、地域企業に対して IT 化や生産性向上などのバックオフィス業務を支援していく事業も始まった。「新型コロナウイルスの感染拡大は世界中を未曾有の恐怖に陥れた。当行ではFACE To FACEの取引関係が基本であるが、いざとなればインターネットやIT、AIを駆使したテレワーク的な仕事に対応することの大切さを学んだ。SBIグループとの提携は、働き方改革を可能とする様々な知見やテクノロジーを得られるという点で極めて有効」と提携の強みを活かし、最先端のソリューションやノウハウを顧客に最善の方法で提供していく。
加えて、本店のある久留米市を中心とした福岡県南地域には高度先進医療、医療観光、先進バイオ、農業の6次産業化、伝統工芸、祭りと食と観光、子育てや教育環境に恵まれた住み易さなど、魅力ある資源が集まっている。「地域の豊かさをいかに次世代に引き継ぎ、さらなる発展につないでいくか。地元企業や地方公共団体、大学などとともに、銀行が主体的に企画段階から構想に関わり、コンサルティング機能を発揮していきたい」と語り、地方創生のさらなる深化を目指す。

佐藤 清一郎 頭取
さとう・せいいちろう/福岡県出身。1949年2月3日生まれの71歳。修猷館高校‐慶應義塾大学経済学部卒。日本勧業銀行(現みずほ銀行)入行後、第一勧業銀行今治支店長、資金証券部長、証券企画部長、取締役欧州支配人兼ロンドン支店長、みずほコーポレート銀行常務執行役員欧州地域統括、みずほ証券代表取締役副社長を歴任。2006年筑邦銀行取締役副頭取に就任。09年から代表取締役頭取を務める

 

採用情報
募集職種/総合職、特定総合職
応募資格/2021年3月卒業予定者(学部制限なし)、18年3月から20年3月に卒業し就職未経験者(学部制限なし)
採用実績/20年度27人
問合せ先/TEL.942-32-5357
担  当/早田、林、中村

(ふくおか経済EX2020年)