FEATURE

ふくおか経済EX 2020

(株)大好産業


米国の不動産取引システム採用、業界の変革を目指す

(写真左上)HOUSE Market大野城支店
(右上)大野城支店の自社施工のショールームにて
(下)昨年12月末に完成した付加価値の高い再生住宅(太宰府市五条)

「日本の住宅開発は建てた時点で資産価値が下がっていく」―。
そうした不動産業界の“常識”を一度は耳にしたことがある人も多いのではなかろうか。こうした実情について、工藤社長も自身の経験をもとに次のように話す。「20歳の時に新築戸建てを所有したのを機に日本の不動産価値の現状に着目。そこで2007年以来、実際に米国で不動産を所有するなど、日本とは対称的な性格を持つ不動産取引の仕組みを学んでいる」。
2015年から米国発の不動産取引システム「CMA」(昨年末、日本初の特許取得)を採用した事業展開に着手。このシステムは、同社の店舗周辺の不動産業者約300社から日々収集する競合物件の価格変動などのデータや過去5年間の売買履歴情報2万件をもとに、AI分析の不動産査定を可能にするものだ。来店客への所有物件の適正な売却時期の助言へと応用でき、2009年の売買仲介業参入以来、延べ売却実績は2500件を突破している。
また、県内2店舗(大野城市、筑紫野市)の不動産売買仲介店で、米国主流の不動産エージェント(不動産売買を扱う専門家)の行動理念を採用した業務を手掛けており、今後は主婦や保険外交員などの女性をフリーランス形態で雇用し、同様の業務を進める。1月に、店舗名を「ハウスマーケット」から「HOUSE Market」に名称変更。女性の採用強化を見据える中、「女性が親しみやすく、洗練された店舗イメージの定着を図りたい」と意図を明かす工藤社長。3月にはKBC九州朝日放送でテレビCMを開始するなど、プロモーションも積極的に展開する考えだ。
一方で、本業の総合外装事業では過去に全国窯業系サイディング部門で九州1位を受賞するなど、業界のトップランナーとしての顔も持つ。「2つの事業を通して顧客の幸せにさらに貢献したい。その思いで社員一丸となって走り続ける」と、工藤社長が力を込めた。

工藤 英寿 社長
くどう・ひでとし/大分市出身。1971年7月8日生まれの48歳。大分商業高校卒業後、同社に入社。サイディング施工の職人を経て、97年から現職。趣味はゴルフ

 

採用情報
募集職種/エージェント事業部(不動産売買営業)
応募資格/高校、専門学校、短大、大学卒
採用実績/2020年度3人
採用予定/15人(新卒10人、中途5人)
問合せ先/TEL.092-404-4456
担  当/増本

(ふくおか経済EX2020年)