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ふくおか経済EX 2021

(株)匠


ニューノーマル時代見据え社会貢献型ロボットの生産を開始

4月にオゾン発生器搭載の自律走行ロボット「タクミクリン」の生産が本格的にスタートした。
同ロボットは周囲の地図情報や障害物を検知する「SLAM(スラム)技術」を活用し、無人環境下で自走しながらオゾンを噴霧。昨年5月に奈良県立医科大学によって新型コロナウイルスの不活性化が確認されたCT値60をベースにオゾン除菌する。オゾン発生器は、非常に優れた技術力と多くの実績を持つ、オーニット㈱(岡山県赤磐市・日本オゾン協会認定企業)製のオゾン除菌脱臭機「剛腕ツイン」のオゾナイザーを搭載。後藤社長は「もともと東京オリンピックの開催に向け、2018年から除菌・滅菌ロボットの開発に着手していたが、タクミクリンは夜間に無人で除菌できる点がコロナ禍でのニーズにマッチする。まさに社会貢献型のロボット」と力説する。
昨年12月には宗像市役所で会場内に設けた5カ所のポイントで各60分オゾンを発生させる動作確認やオゾン濃度を測定する実証実験を実施。オゾンを発生させ、次のポイントに移動する一連の流れに加え、発生するオゾン濃度も高濃度オゾンを確認した。今後は図書館や学校、ショッピングモールや病院などに向け、年内に300台の導入を目指す。

TiTraシリーズも展開

昨年4月から販売している「TiTra(ティトラ) G」は棚搬送ロボットとして、工場や倉庫などで導入が進む。車体寸法や車体重量の異なる3タイプをそろえ、最大積載量は各500、800、1000㎏。床面に敷設した2次元コードを読み取りながら走行し、誤差+-10㎜の停止制度を誇る。
今夏には「TiTra S」のリリースを控える。先端のSLAM技術、AIを駆使した走行制御により、障害物をスムーズに回避することが可能だ。「物流や製造現場にとらわれず、一般市場に販売する予定。使用用途に応じてカスタマイズできる体制を整えている」と後藤社長。4月からは博多区東那珂の技術センターも稼働し、事業拡大に向けてアクセルを踏み込む。

後藤元晴 社長
ごとう・もとはる/大分県宇佐市出身。1968年3月21日生まれの53歳。趣味はテニス

 

【DATA】
所在地/〒810-0072 福岡市中央区長浜2-4-1東芝福岡ビル6F
TEL/092-707-3620
FAX/092-707-3621
設  立/2015年3月
資本金/1億9,510万円
事業内容/搬送ロボットの製造・販売
従業員/53人
出  先/大分工場(大分県日出町)、技術センター(福岡市博多区東那珂2-4-9)
URL/https://www.takumi-robo.com/

採用情報
募集職種/ソフトウェア設計、電気回路設計、資材調達・生産管理、生産技術、製品評価、営業
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問合せ先/TEL.092-707-3620
担  当/永冶(ながや)

(ふくおか経済EX2021年)