FEATURE

ふくおか経済EX 2022

(株)バイオテックス


最新の技術やノウハウ生かし持続可能な社会に貢献

(写真)2020年に本社を拡張移転した際に撮影(前列左から10人目が原田社長)

佐賀県内を中心に地中熱利用に関する工事、土木工事、インフラの耐震工事を手掛ける㈱バイオテックスは、最新の技術とノウハウを生かし、安心安全な暮らしの環境を提供することを経営理念に掲げる。2020年に本社を拡張移転し、福利厚生のためにフィットネスジムも開設するなど、働きやすい職場の整備に努めている。

持続可能な未来のために今こそ再生可能エネルギーを

1989年の設立以来、土木工事業を主軸に順調に事業を拡大してきた同社。近年では、「地中熱利用空調システム」の普及に取り組んでいる。これは年間を通して温度が一定の地中熱を利用することで夏は外気より温度の低い地中に熱を放出、冬は外気より温度の高い地中から熱を採熱するもの。安定した自然エネルギーの地中熱を、ヒートポンプで大きなエネルギーとして冷暖房や給湯などに利用することで、CO2排出量低減や電気使用量の削減、ヒートアイランド対策につなげることができる。環境省が2020年度に実施した調査によると、19年度末までの地中熱ヒートポンプシステムの国内設置件数は2993件で、戸建て住宅が40.3%と最も多く、次いで事務所の12.6%となっている。他の再生可能エネルギーと比べ、設置場所を選ばず、利用できる時期や時間に制約がないのが特徴だ。
同社はこれまでの事業で培ってきた掘削技術を生かし、「ボアホール方式」による地中熱利用システムの工事を手掛けている。これはボーリングマシンを用い、地面を10~100m程度掘削した孔(穴)に熱交換器を挿入し、地中から採熱する方式。これまで佐賀県内の企業オフィスや公共施設、住宅で導入実績がある。地中熱利用の普及のため、導入コストの削減に向けた研究開発を行うなど、県内企業などの地中熱分野への進出をけん引していることが評価され、佐賀県が毎年表彰している第6回「佐賀さいこう企業賞」を受賞した。今後も最新の技術やノウハウを生かし、サステナブル(持続可能)な社会に貢献できる企業を目指す。

(写真)開放感ある社内(上)。敷地内に開設したフィットネスジム兼ゴルフ練習場(下)

社員の健康を大切に

「社員の健康のために、いつでも運動ができる環境を提供したい」という原田社長の思いから、2020年8月、軽い運動から本格的なトレーニングまでできるフィットネスジム兼ゴルフ練習場を敷地内に開設した。部位に合わせたウエイト系マシンや有酸素運動のエアロバイクを導入し、トレーナーによる指導も受けられる。通常、スポーツジムに入会すると利用料や通うための時間が必要だが、同ジムなら就業後にいつでも気軽に利用できる。社員だけでなく、家族も利用できる点も好評だ。ゴルフの練習用ネット(4打席)も設置し、初心者向けに道具の貸し出しも行っている。レッスンも実施し、ゴルフ好きの社員に好評だ。今後も社員一人一人が健康で、いきいき働ける環境づくりに努めていく。

女性が働きやすい職場を

同社は「女性の大活躍推進佐賀県会議」の会員でもある。家庭の状況に応じて出勤時間をずらすなど、個別の事情に配慮しながら対応している。もちろん、時短勤務や産休・育休制度を完備し、昨年は男性の育休取得もあった。一方で、コロナ禍前からテレワークを導入し、ある女性社員は配偶者の転勤で県外に転居した後も在宅勤務で働き続けているという。そういった環境整備もあってか、10年ほど前は1人しかいなかった女性が、現在では9人にまで増えた。多様な働き方を支援することで社員満足度を高め、持続可能な組織に成長していきたい。

 

【DATA】
所在地/〒849-0201 佐賀県佐賀市久保田町徳万1853番地3
TEL/0952-37-7815
FAX/0952-37-7816
設立/1989年4月
資本金/2,000万円
事業内容/土木工事全般(地中熱部門、調査部門、補修工事部門)
従業員/38人
URL/https://biotex.co.jp/

採用情報
募集職種/現場管理及び現場技術者
応募資格/高卒以上
年間休日/105日
問合せ先/TEL.0952-37-7815
担  当/総務・経理 課長 新田聡子

(ふくおか経済EX2022年)