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ふくおか経済EX 2020

(株)カシムラホールディングス


注目すべきは事業スピード、買い取り再販主軸に成長遂げる

マンションの買い取り再販を主軸に不動産事業を展開し11月に5周年を迎える㈱カシムラホールディングス。所有物件を増やし、不動産賃貸業にも力を入れている中で、戸建住宅の建て売り販売、さらには飲食事業にも着手し規模拡大を進めている。

収益物件の販売実績増加 年間100戸ペースに

2015年11月に設立後、不動産売買の中でも買い取った物件をリフォームし付加価値をつけ、新たな顧客に販売する「買い取り再販事業」で実績を伸ばしてきた。特に戸別の収益マンションの販売を得意とし、2018年7月期が50戸、前期が75戸と年々伸長。2020年1月にイオン住宅ローンサービスと提携を結び全国に販売経路を拡大したことを踏まえ、今期は100戸を目標としている。「当社は不動産賃貸市場を熟知した上で、物件の販売価格、利回り、実需用の物件販売などを提案し、お客様それぞれのニーズに対応することで信頼を構築している」と樫村社長は語る。

自社保有物件「OAK VILLA」シリーズ拡大中

2017年2月からは中古賃貸物件の1棟仕入れを開始。『OAK VILLA(オークヴィラ)』というネーミングでシリーズ化を進め、自社保有物件を増やしている。設立2年目に購入したのは城南区荒江のマンション。「地域密着の福岡県信用組合に寄り添ってもらい迅速に対応していただいたことで、初めての取引がスムーズに進んだだけでなく、最大限の融資を引き受けてもらい、レバレッジをきかせることができた」と当時を振り返る。

来春に不動産投資型クラウドファンディング開始

最近では今年2月、福岡市西区愛宕2丁目に木造アパート、同市東区筥松3丁目に5階建てマンションを取得した。県内だけでなく、熊本市や鹿児島市など含め12棟目で、部屋のリノベーションや物件によっては大規模修繕を実施することで資産価値を高めている。
また自社保有物件の部屋を売りに出し、不動産投資型のクラウドファンディングを来春に開始する。「KASHIMURA FUNDING」という名称で、初心者をはじめ、不動産投資に興味があるが、初期費用の面でハードルが高いと感じている人や資産運用をしたいと思っているが、安定的なものがいいと考えている人向けに1人1万円から投資可能にする。

5カ年計画始まる

2019年6月には飲食事業にも着手し、福岡市中央区春吉3丁目に「焼き鳥とおでん 酉どうあん」をオープンした。鶏出汁おでんと新鮮な朝引きの博多地鶏を使った焼鳥に加え、全国各地から取り寄せた日本酒を提供している居酒屋で、今後は他業態にも挑戦していく方針。同年から本格化した戸建ての建て売り事業にも注力するなど、事業の幅を着々と広げている。
会社全体の初年度売上高は目標の1億円に対し2億円を達成し、設立当初からハイペースで成長してきたことは数字に表れており、2020年7月期の売上高は前期比25%増の15億円を見込んでいる。「来期からは新たな5カ年計画を遂行していき売上高40億円を目指し、自己資本率を5%から20%へと引き上げる。売上高の半分は保有物件による家賃収入で占めたい」と樫村社長。各部門の分社化を視野に入れた超安定経営を確立していく。

樫村 尚明 社長
かしむら・なおあき/粕屋郡新宮町出身。1983年9月29日生まれの36歳、麻生工科専門学校卒。不動産賃貸仲介会社で成績トップを維持し、㈱えんに入社。賃貸営業グループに従事し25歳の時には責任者を務めた。趣味はゴルフ

 

採用情報
募集職種/営業職
応募資格/高校卒、運転免許必須、宅建資格推奨
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担  当/濱田

(ふくおか経済EX2020年)