FEATURE

TheFace2006

松本組


松本 優三

㈱松本組 社長

次世代の社会資本整備モデルケースを構築

今年で創業90周年、設立40周年を迎えた地場大手ゼネコンの㈱松本組。「社会が切望する新たな価値観の創造」「自ら活路を見出す努力と徹底」を掲げ、同社が長年培ってきた知的財産、洗練された技術力、地域環境に配慮した施工実績は、福岡・九州における地域振興に不可欠な「社会資本整備」ビジネスモデルとして県内外から高い評価を得ている。
近年、国や県、地方自治体、民間事業規模の縮減を余儀なくされているものの、都市形成に必要な治山・治水、鉄道、道路、住宅、上下水道に対するライフライン再構築および維持管理の必要性は年々高まっており、「当社がこれまで“量から質へ”シフトして得た経営ノウハウや品質システムの有用性、それに伴う企業戦略の是非によって今後の企業成長の在り方が決まる」と松本社長は長期を見据えた公共需要の新たな可能性を追究している。
今期、同社が特に推進する分野は「下水管更正(SPR)工法」、「SF(団粒剤)緑化工法」を活用した再生事業。老朽化した既設管の内壁を補強する「SPR工法」は短工期と高耐久性、低コストから九州内の各自治体が注目しており、団粒構造の表土を再生し植物を種子から樹林化する「SF緑化工法」では九州大学新キャンパス造成地で採用されるなど、「メンテナンス時代」到来を象徴する新たな企業価値と品質の高さを実証した同社。
今後も地域社会への更なる貢献のため、「松本組」ブランド飛躍のため、時代ニーズを先取りしたモデルケースを構築していく。

まつもと・ゆうぞう/福岡市東区出身、1957年11月12日生まれの48歳、福岡高校−明治大学商学部卒。81年4月に㈱松本組入社。90年に常務、93年4月に代表取締役副社長を経て、94年7月に代表取締役社長に就任。福岡商工会議所議員。福岡県建設業協会会長、福岡県建設業厚生年金基金理事長、建設業労働災害防止協会福岡県支部顧問、全国建設業協会土木委員長ほか要職多数務めている

 

DATA
所在地/福岡市東区馬出1-1-19
TEL/092-651-1031
創業/1916年5月
設立/1966年5月
資本金/3億円
従業員数/153人
完成工事高/102億円(2006年6月期)
営業種目/土木、建築、道路、鉄道、電力および各種関連工事
支店/東京
営業所/久留米
関連会社/㈱陽光商事、㈱結城補道

http://www.matsumotogumi.co.jp

(ふくおか経済2006年11月号FACE)