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東武住販


荻野 利浩

㈱東武住販 社長

おぎの・としひろ/下関市出身。1953年8月3日生まれの68歳。県立福岡工業高校卒。84年9月㈱東武住販を設立し社長に就任。2009年に福岡証券取引所の九州IPO挑戦隊に第一期生として入会し、14年5月22日、ジャスダックと福岡証券取引所に重複上場を果たした。著書に自叙伝「積小為大~我が人生の回想~」。山口県中小企業経営者協会会長も務める
(写真上)荻野社長(中央)と本社スタッフ。「エコハウス」には太陽光パネルや風力発電、貯水タンクなどが備わっており、自給自足の生活を実証していく

原点回帰の「エコハウス」から新たな挑戦

今年1月、3階建て新本社屋が完成。21年5月期決算では、売上高が前期比13・2%増で77億5408万円となり過去最高値を更新、経常利益は同40・7%増の5億7280万円で増収増益となった。前期からの第2次中期経営計画では、人材育成や築浅物件の確保も含めた仕入れ幅の拡大を図り、さらなる成長の礎を築いていく。
その中で、この秋には本社敷地内に環境配慮型モデルルームの「エコハウス」を設置。約9・9㎡のコンテナ型で、太陽光パネルや風力発電と蓄電池、貯水タンク、浄水機器を備え、エネルギー循環型スタイルを提案する。「水と電力の自給自足によって、自然災害によるトラブルに備えることができる。また、システム自体の戸建住宅への導入に加えて、コンテナは庭先に設置できるサイズなので、独立型の部屋として災害時の緊急避難用やテレワークにも対応可能」と説明。「エコモデル創業企業」として進化したサービス提供で、SDGs実現にも貢献していく。
実は「エコハウス」は創業時に荻野社長が自宅庭先に設けた最初の本社であるプレハブと同じサイズ。「あれから37年、まさに原点回帰で当時を思い出した。改めてここから経営の集大成となる事業を展開していきたい」と、次の挑戦への決意を新たにしている。

今年1月に完成した3階建て新本社屋

 

DATA
所在地/〒750-0014 下関市岬之町11-46
TEL/083-222-1111
創業/1984年9月
設立/1989年8月
資本金/3億288万円
事業内容/不動産売買・賃貸事業、不動産関連事業、介護福祉事業など
従業員数/127人
売上高/77億5,408万円(2021年5月期)

https://www.toubu.co.jp/

(ふくおか経済2021年11月号FACE)