FEATURE

ふくおか経済EX 2017

日本政策金融公庫


“創業特区・福岡”でスタートアップを積極支援

U・I・Jターン希望者の受け皿を拡充

「創業支援」の一環として活動範囲を拡充している日本政策金融公庫(以下、日本公庫)。創業に関して幅広い相談を受け、各種融資制度の案内やセミナーの開催、事業計画書の策定アドバイス、地域社会における創業支援ネットワーク構築などの取り組みを通じて存在感を発揮している。また、他の金融機関と連携し、イベント開催や情報共有・発信など多岐にわたる支援事業のワンストップ化を推進。昨年度の創業企業に対する融資は年間約2万6000社に上っている。

今年2月には天神エルガーラホールで九州・山口県対象の「移住×起業・就農フォーラム in Fukuoka」を主催。九州・山口県の県市町村46自治体ほか、九州財務局、福岡財務支局、九州経済産業局、九州農政局、トーマツベンチャーサポート㈱が協力した日本公庫九州初開催の「地域振興・情報発信・相談イベント」に延べ約300人のU・I・Jターン創業希望者が来場した。著名人による基調講演やパネルディスカッションを通じて、個々の価値観に基づく「より良い場所」を求める参加者の真剣な眼差しが印象的なイベントとなった。

また、創業特区・福岡市で創業者などを対象とした新たな取り組みが注目を集めている。そのプロジェクト名は「とっくに保証くんNEXT」。対象となるのは、福岡市内に事務所等を構える創業前および創業後5年以内の事業者。㈱三好不動産が提供する賃貸物件に入居し、資金面で日本公庫の融資が決定した場合、㈱日本商業不動産保証が保証を付与することで、入居時の敷金を半額以下にできる(毎年の保証料は発生する)というもの。イニシャルコストを低減することで、創業の可能性を拡げる革新的な取り組みとなっている。

高校生対象に創業マインドを育成

さらに、2013年から開催している「高校生ビジネスプラン・グランプリ」は、未来の創業者と成り得る若年層へのアプローチとして県内高校にも定着。昨年は過去最高となる全国324校2662件もの応募があった。惜しくも九州からのファイナリスト進出はなかったが、第5回開催に向け、すでに応募校を対象にプラン作成の基礎講座やアドバイスなど出張授業の実施に意欲を見せている。九州から東京大学(最終審査会場)を目指し、高校生の創業意欲の醸成を図っていく考えだ。

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福岡創業支援センターを2005年に開設。「創業支援のキーステーション」として活動している

【DATA】
所 在地 〒812‐0011 福岡市博多区博多駅前3-21-12
TEL 092-473-8747
FAX 092-474-0248
事業内容 創業支援、革新的創業企業支援、地域活性化支援、情報提供など各種創業支援サービス
URL https://www.jfc.go.jp

(ふくおか経済EX 2017より)