FEATURE

ふくおか経済EX 2009

廣田商事㈱


09年4月、中央区港2丁目に新本社ビル「ibb CORE 港」が完成

新本社ビル「ibb CORE 港」

「我々の思いを集約した新本社ビルが完成」

「我々の思いを集約した新本社ビルが今年4月に完成」と語る廣田社長。昨年、「創業80周年、設立45周年」という一つの節目を迎えた廣田商事㈱。
誕生する新本社ビル名は「ibb CORE 港(アイ・ビー・ビー コア港)」。その由来は、「Creation(創造)」「Operation(経営・運営)」「Real estate(不動産)」「Energy(活力・元気)」の頭文字から成り、「会社のコア(核)となるべく、このネーミングに決定した」と説明する。
建物は5階建てで、敷地面積は410㎡、建築面積は246㎡、延べ床面積が783㎡。1階にはワインバーが入り、2階部分が本社スペースとなる。3、4階部分は企業やベンチャー企業向けに貸し出す。ガラス張りで「室内からは海が見え、4階の部屋はテラスもあるので気分転換には最適」という。5階は入居者が会議やセミナーなどにも利用できるカンファレンスルームを設置している。また港周辺は、和食やイタリア料理などの飲食店舗も多く、賑わう地域。1階に入居するワインバーは、豊富な種類のワインをグラスでオーダーでき、落ち着いた大人の空間を演出する店舗となっている。
新本社ビルは、同社が2000年から掲げる、「ibb fukuoka project(=輝きつづけるまち・福岡創造プロジェクト)」に基づき運営する、ベンチャーインキュベーション施設「ibb fukuokaビル」(中央区天神2丁目)、SOHO型賃貸マンション「ibb will姪浜」(西区姪浜駅南4丁目)、子育て支援の保育園併設ファミリー賃貸マンション「ibb wish長丘」に続く、ibbブランドの4棟目となる。
入居者同士の交流促進、「ibb fukuokaビル」、「ibb will 姪浜」の相互利用などソフト面のサポートにも注力し、入居企業の成長を支援する。また創業からのこれまでの社史づくりの編集にも取り組み、本社完成披露会時に配布するという。
本社完成に伴い、廣田社長は「企業理念(『輝きつづけるまち・福岡の思い在る創造。』)の追求の場としたい」とビジョンを描く。

世界にはばたくベンチャー企業を支援する「ibb fukuokaビル」

保育園併設の子育て支援マンション「ibb wish長丘」

SOHO型賃貸マンション「ibb will 姪浜」(ベンチャーオフィス&アパートメンツ)

新会社「㈱ibb(アイ・ビー・ビー)」を設立

これまで「ibb fukuoka project」に基づき展開してきた同社のベンチャー支援事業をさらに拡大していくため、中央区天神2丁目にベンチャー支援事業の新会社を7月に設立する。社名は「㈱ibb(アイ・ビー・ビー)」。オフィスは警固公園西側のインキュベーション施設「ibb fukuokaビル」4階に設置。資本金は500万円で廣田商事の全額出資。廣田商事の篠原保彦課長が新社長に就任する。会長には廣田社長が就任。
「ベンチャー支援事業を通して、少しでも福岡のまちの発展に貢献したい。また、ibb fukuoka projectの専門性を高め、さらに進化させたい」と意気込んでいる。
また「ibbビル」入居企業が関東進出する際、バックアップ体制を図り、東京都港区の「東新橋ビル」2階インキュベーション施設「ARI Flap Stage」と提携している。さらに、財団法人「日本ベンチャーエンタープライズ」主催の㈱プロジェクトニッポンが運営する起業家全国支援事業「ドリームゲート」の福岡地区アドバイザーとして、起業家、独立志望者を対象とした無料相談に応じている。
不動産を通じて福岡の街づくりに大きく貢献し、起業家やベンチャー企業の支援だけでなく、子育て家族のサポートまで尽力する廣田社長。本社ビル完成とともに新たな体制づくりに力を入れ、思い描くビジョンは着実に実現している。

廣田 稔 社長
福岡市出身。1963年10月15日生まれの45歳。福岡大学卒。趣味はテニス

 

企業DATA
【所在地】〒810-0075福岡市中央区港2-8-25
【TEL】092-712-2226
【FAX】092-712-4219
【創業】1928年
【設立】1963年11月
【資本金】2000万円
【事業内容】不動産賃貸・管理事業、インキュベーション事業
【年商】3億9000万円(20年12月期)
【代表者】廣田稔(ひろた・みのる)
【従業員】7人
【関連会社】㈲ハーベストプランニング廣田油販㈲
【URL】http://www.hirota-shoji.com/

(ふくおか経済EX2009年)