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TheFace2011

博多阪急 (阪急阪神百貨店)


柳澤 興平

博多阪急 店長 (㈱阪急阪神百貨店 取締役専務執行役員)

やなぎさわ・こうへい/1949年12月27日生まれの61歳。関西学院大学経済学部卒。73年㈱阪急百貨店(現エイチ・ツー・オー リテイリング㈱入社。宝塚阪急店長、本店の営業企画などを経て、2000年取締役に就任。以降はファッションの商品部長を5年、阪急うめだ本店長を5年(09年の半年間、阪神梅田本店長を兼務)務める。役員としては常務執行役員や専務執行役員などを経て、09年4月から㈱阪急阪神百貨店取締役専務執行役員。趣味は59歳で始めたゴルフ

一歩一歩、地域に浸透した百貨店へ

開業半年間の累計来店客数が想定の1.5倍の1820万人、売上高が計画比8%増の2百億円と上々のスタートを切った新百貨店『博多阪急』。カード会員も10月現在で約34万人と初年度の目標を既に達成した。柳澤興平店長は「JR博多シティ全体のインパクトが一番だが、試行錯誤しながら作り上げた売り場が概ねご支持いただけたのでは」と手ごたえを語る。
特に地下食品売り場はスイーツ人気が牽引して想定売り上げを大きく上回り、全体売上高の28%を占める。また、百貨店が大規模な売り場面積でヤング市場を狙う初めての試みとなった2〜3階の婦人服フロア「博多シスターズ」も夏季セールを機に計画をクリア。「過大な予算だった面もあるが、セールを重ねるごとにもっと良くなるはず」と自信を深める。
一方で、福岡市内をはじめ足元商圏からの集客増や、ニーズが多様化するシニア層の取り込みなどを課題に挙げる柳澤店長。「外商部を置かない博多阪急は店頭が勝負。モノだけでなく、コトに重点を置いた“暮らしの学校”として、館内20カ所に配置したイベントスペースを活用し、日々店頭に変化を持たせていきたい」と、地域への浸透を一歩一歩図っていくつもりだ。

DATA
博多阪急
所在地/〒812-0012 福岡市博多区博多駅中央街1−1
TEL/092-461-1381
開業/2011年 3月
事業内容/百貨店業
売上高/370億円(初年度目標)
従業員/3,000人(パート等含む)
㈱阪急阪神百貨店
本店/大阪市北区角田町8-7
設立/2007年10月
資本金/2億円(エイチ・ツー・オー リテイリング㈱100%出資)
店舗/阪急うめだ本店、阪神梅田本店など16店舗

http://www.hankyu-dept.co.jp/hakata/

(ふくおか経済2011年11月号FACE)