FEATURE

TheFace2006

千鳥饅頭総本舗


原田 光博

㈱千鳥饅頭総本舗 社長

はらだ・みつひろ/飯塚市出身、1938年7月6日生まれの68歳、法政大学社会経営学部卒。94年にドイツ連邦共和国から功労勲章一等功労十字章を授章。福岡商工会議所2号議員を務めた経歴を持ち、福岡オーストリアウィーン倶楽部の専務理事、NPO法人「子どもの村福岡」副理事長を務めている
(写真)左から原田光博社長、原田ウルズラ専務

「医食同源」と「真心」を届ける千鳥屋ブランド

寛永7年に南蛮渡来の焼菓子専門店を創業して以来、376年もの長い年月をかけ、吟味を重ねた原料に菓子職人が織り成す伝統の技法、和の世界を追求し、今や福岡を代表する菓子文化を確立してきた㈱千鳥饅頭総本舗。
「真の本物とは何か」。それは、厳選された純国産の原料と昔ながらの製法で卓抜した匠の技によって創られる「美味しく、安心できる」名菓のことを指す。同社では自然に優しい「美味求真」を極めた商品こそ優れた美容・健康食品であるという「医食同源」をコンセプトに、銘菓「千鳥饅頭」を筆頭とするカステラ、丸ボーロほか、チロリアンやバームクーヘン、10月から1月までの季節限定「ドレスナーストーレン」など幅広いラインナップを世に送り出し、「千鳥屋」ブランドを全国に浸透させてきた。
今年8月にはNPO法人「子どもの村福岡」の運営支援を目的とした「社会貢献型・飲料自動販売機」を同社直営店に設置。同10月には同社とオーストリア・チロル州との業務提携20周年を迎えるなど、積極的かつ広域的な事業展開を推進している。現代ニーズに調和した商品提供やくつろぎの空間、コミュニケーション豊かな「真心」サービスがより洗練された形で実現。こうした各店舗の高い評価は、原田社長の店舗づくりにかける志と菓子製造における情熱が大きな原動力になっている。
「水鏡せると伝ふる天神の、みあしのあとに千鳥群れ飛ぶ…」。菅原道真公の故事に由来した歴史と伝統は、今後も「千鳥屋ブランド」を育み続けていく。

DATA
所在地/福岡市博多区上呉服町10-1博多三井ビル1階
TEL/092-282-8572
設立/1997年8月
創業/1630年(寛永7年)
資本金/1,000万円
事業内容/菓子製造販売業
取扱商品/千鳥饅頭、チロリアン、カステラ、丸ボーロ、ドイツケーキ、ドイツパン、チョコレートなど
従業員数/450人

http://www.chidoriya.co.jp

(ふくおか経済2006年11月号FACE)