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医療法人済世会 河野病院グループ


河野 正美

医療法人済世会 河野病院グループ 理事長

かわの・まさみ/東京都出身。1961年6月30日生まれの58歳。愛知医科大を卒業後、九州大学大学院で医学博士号取得。九大病院精神科勤務を経て、98年4月から医療法人済世会河野病院院長。2005年7月医療法人済世会理事長に就任し、河野名島病院、河野粕屋病院ほか関連施設を統括指揮。12年〜17年衆議院議員を2期務めた。愛知医科大学客員教授(現任)。10年ほど前に始めた「iPad」読書の蔵書は4,500冊に上るそう

働きやすい職場環境づくりで持続可能な病院確立へ

糟屋郡篠栗町の「河野病院」をはじめ3つの精神科専門病院などを運営する医療法人済世会 河野病院グループ。病床稼働率の低下や人手不足の深刻化など医療機関を取り巻く環境が年々厳しくなる中、河野正美理事長は「消費増税で経営環境は一段と厳しいが、より良い治療環境の整備とともに働きやすい職場環境づくりを一層推進し、持続可能な病院を確立したい」と語る。
その河野理事長が特に心を砕くのが、働きやすい職場環境づくりだ。17年10月から看護主任以上など幹部職員の個別面接を開始し、電動ベッドの導入増や理学療法士の初採用といった提案を実現。今年2月から患者の衣類洗濯を業務委託するなど、職員の負担軽減に努める。また、70歳以上に雇用を延長する一方、若手職員の雇用促進や、0〜2歳児の保育費全額補助など子育て世代の支援に積極的に取り組み、多様な人材の確保で法人の活性化を図る。
「患者さんの利益がどこにあるのかを見失うことなく今後も病院改革に取り組んでいく」と強調する河野理事長。年内に河野名島病院(福岡市東区)のエントランスや外来受付のリニューアル工事に着手し、来年1月に完成予定だ。衆議院議員を2期務めて得た知見や人脈を生かし、『持続可能な病院』確立に向けた改革を一層推し進める。

DATA
所在地/本部/〒811-2413 糟屋郡篠栗町大字尾仲139
TEL/092-947-0611
創業/1946年6月
法人設立/1951年7月
事業内容/病院の運営(精神科・神経精神科、内科、社会復帰施設)
従業員/318人
拠点/(病院施設)「河野病院」(篠栗町)、「河野粕屋病院」(宇美町)、「河野名島病院」(福岡市東区)、他デイケアセンター・グループホーム等
関連会社/㈱ユーティリティー、NPO法人にじいろ福祉会

https://www.kawano-hp.com

(ふくおか経済2019年11月号FACE)