FEATURE

ふくおか経済EX 2014

㈱ホークスタウン


4階アトリウム、シアラとチャペルのオープンで
全館リニューアルが完了

(写真)リニューアルした4階アトリウム

昨年末、4階アトリウムに“Chapel AURA(オーラ)”を新設するとともに、ブラッセリー&ラウンジ“シアラ”を刷新、2年前から取り組んできた全館リニューアルがほぼ完了した。折りしも円安傾向の定着や国内景気の上向きによって宿泊や宴会は好調に推移しており、婚礼に関しても新チャペルの誕生をきっかけに今後の強化を図りたい考えだ。

アトリウムに新チャペルオープン

ヒルトン福岡シーホークは昨年末、4階アトリウムをリニューアル、チャペルとブラッセリー&ラウンジ “シアラ”を一新した。
博多湾を望む窓側に設けた新チャペル”Chapel AURA(オーラ)”は、光り輝く球形のフォルム。内部は100人収容可能で、大きな窓一面から自然光をふんだんに採り入れ、明るさにあふれた空間となっている。挙式だけではなく、中・小規模なイベントなどニーズに合わせて自由な使い方ができるスペースだ。
“シアラ”は従来どおり、ブッフェを中心としたダイニングスペースだが、ゆったりとワインを楽しめるラウンジセクションをはじめ、各セクション、コーナーを緩やかに仕切り、キッズコーナーの施設も充実させるなど顧客のさまざまなニーズに対応できる、よりクリエイティブな空間を作り上げた。
昨年春には、エグゼクティブフロアの客室、ラウンジに続いて、34・35Fの宴会場、レストランスペース、婚礼施設を改修し全面オープン。さらに1、3、5階の宴会場部分と、順次進めてきた全館リニューアルも、今回のアトリウムでほぼ終了した。

高層階のラウンジ&バー「CLOUDS」

婚礼のシェア拡大も視野に

“Chapel AURA”の新設は、婚礼のテコ入れの意味合いもある。井川社長は「4階アトリウムの新チャペルをひとつの契機にして、婚礼件数を増やし、地道に努力を重ねて婚礼の強化につなげたい」として、婚礼シェアの拡大を図る。
一方で、福岡の婚礼マーケットはほぼ横ばい、他の県では縮小していると見られている。「それだけ競争も激しいが、着実にシェアの奪還を進めていきたい」考えだ。
一方、一般宴会は好景気と企業業績の向上も追い風になってか好調という。消費税率アップ後の影響は未知数だが、今後も堅調に推移する見通しのようだ。また、大型コンベンションの多い福岡では、客室数1053室、国内最大級のコンベンションホール「アルゴス」を有するヒルトン福岡シーホークの優位性も大きい。

宿泊は海外客が大幅増

宿泊も好調に推移している。円安もあってか訪日外国人客が増加している。外国人客数は一時期に比べ回復し、「中国人客の戻りは遅れているが、台湾、韓国あたりはかなり戻ってきており、欧米諸国も増えてきている」という。主たる国内の宿泊客も好況感に後押しされて増加傾向にあるようだ。
今後は、海外が新たな顧客の開拓先の中心になると見ており、タイなど東南アジア方面にも積極的に営業活動を仕掛けるなど、アジアからの宿泊客誘致に力を入れている。

井川 英治 社長
1954年1月27日生まれの60歳、愛媛県四国中央市出身、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、77年ジョン・スワイヤー&サンズ Japan Ltd入社、79年㈱大井不動産入社、92年同社社長(現会長)、99年㈱船井財産コンサルタンツ福岡取締役(現任)、06年㈱オー・エイチ・アイ社長(現任)、09年8月㈱ホークスタウン社長

 

企業DATA
所在地 〒810-8660 福岡市中央区地行浜2-2-3
TEL 092-844-8111
FAX 092-844-8709
URL http://www. hawkstown.com/
創業・設立 1989年7月
資本金 8,000万円
事業内容 ホテルおよび商業施設の管理・運営
従業員 800人 出先 東京都新宿区西新宿、大阪市北区梅田

(ふくおか経済EX2014年)