FEATURE

ふくおか経済EX 2009

㈱ジャスマック


新生ホテル
「イル・パラッツォ」の
コンセプトは「時をデザインするホテル」

「光のチャペル」
ミルキーウェイのように連なるシャンデリアが照らすのは、ファッションショーのランウェイを思わせる旅立のバージンロード。「花嫁が最も美しく見える視点」を考えてゲストより一段高く設計されている。さらに、手を引かれて歩く花嫁の姿をしっかりと見守れるように、ゲスト同士が向かいあうこともできるスタイルとなっている。(完成予想図)

 

1989年に総工費約60億円をかけ、建築界の巨匠、故アルド・ロッシを中心に世界中のトップデザイナーにより建築されたホテルイル・パラッツォ。日本のデザイナーズホテルの先駆けとして、また春吉地区のランドマークとして存在し、街の活性化を支えてきた。「デザイナーズホテル」の概念が日本中に浸透してきた今、さらに新たなステージへと向かうため、20年の節目を迎え全面リニューアルを実施する。
新しいコンセプトは「時をデザインするホテル」。ハード面を重視した「デザインが主役のホテル」から、ハードはもちろんソフト面も重視した「お客様が主役のホテル」へ。新生イル・パラッツォは、「ゲストが過ごす時間までもデザインする」ホテルとして、今夏、生まれ変わる。

「西洋のモダニズム」と
「日本のおもてなし」の融合

スモールホテルの特徴を生かし、外観はそのままに、内装は「高級旅館」を連想させる造りに生まれ変わるイル・パラッツォ。壁面には、木材の中でも希少価値の高い暹羅柿を全面に使用し、和のぬくもりを表現する。また、格子で小分けされた空間は、顧客のプライバシーを守ると同時に、我が家のようなくつろぎ感を演出。「ホテルに入った瞬間」からリラックスしたムードを作り出す。客室は、ガラス張りのバスルームなどの設計を施すことで、抜群の開放感を提供する造りとなっている。サービスにおいては、日本の誇る「おもてなし」精神をベースとし、コンシェルジェが顧客に合わせた「プライベート感」を演出。例えば、宿泊予約時から顧客の要望を把握し、滞在中のリクエストに素早く対応。それぞれに合わせた「旅のオリジナルストーリー」を提供する。 宿泊だけでなく「ホテルで過ごす時間そのものを楽しんでもらいたい」という想いが随所に施されている。

「ブライズルーム」
1日中新郎新婦の専用で貸切できるプライベートな空間は、ホテルの「スイートルーム」を思わせる広々としたつくり。挙式当日、少し前にルームに入って、両親への手紙を書いたり、披露宴で使うDVDを大型テレビで観たりなど様々な過ごし方ができる。(完成予想図)

ブライダルの新しい形
「HOUSE IN HOTEL」

他社と一線を画すこだわりの個性感を表現してきた同社。新生イル・パラッツォの新ブライダルコンセプトは『ハウス・イン・ホテル』。ハウスウエディングの「婚礼に特化し利用しやすい施設構成とスタイリッシュな空間」に加えて、ホテルウエディングの「宿泊などホテルの付加機能や歴史に裏打ちれた信頼感」を融合することで、よりクオリティーの高いサービスを提供。特に注目したいのは、日本初となる「光のチャペル」だ。暗闇の中に伸びるひと筋の白線。64センチの高さに設置された、ファッションショーのランウェイを思わせるバージンロード、シャンデリアから降り注ぐ光のシャワーは新婦の美しさを一層際立たせる。また、地下1階バンケットホールは、ホテルのシックなイメージや、ハウスウエディングの自由なパーティースタイルにも対応できる機能を持つ。90人と110人収容の2会場を備え、2会場を合わせることで200人の収納が可能。ハウススタイルでは、他に類を見ない大規模な会場に変身する。

「感謝のバージンロード」
ブライズルームからチャペルの入口まで続く長い道のりは、日常に触れず、父親と二人きりで歩く貴重な時間。この瞬間でしか伝えることができない「感謝の想い」をありのままで伝えてほしい。(完成予想図)

「消極的展開の目立つ今こそが、躍進の好機」

総工費約18.5億円をかけての一大プロジェクトに臨む同社。「停滞ムードが蔓延し、消極的展開の企業が目立つ今だからこそ、躍進の好機が生まれる」と葛和社長は熱く語る。躍進を支える人材登用にも積極的に取り組み、新卒者の採用にも力を注ぐ同社。春吉エリアはもちろん、福岡都市圏活性化にもつながる同プロジェクトへの期待は、ますます高まるばかりだ。長い不況のトンネルにある経済状況下で、同社が「光」を差し込んでゆくに違いないだろう。

葛和 伸隆 社長
「ホテル イル・パラッツォ」「門司港ホテル」など、デザイナーズホテルを日本に発信した第一人者。現在「5TH HOTEL」や、福岡・宮崎で展開するバイキングレストラン「アレッタ」などの飲食店も運営。地域への集客による「街づくり」を基本理念に、ホテルやレストランの運営を通して地域のブランドづくりを進めている。08年8月、沖縄にグループ初となるFC店出店、10月の長崎に続き、09年度は広島市に3店舗目となる「ザ・キング オブ ワールドビュッフェ アレッタ天満屋広島八丁堀店」をオープン。地域の活性化と人材育成に貢献している

 

企業DATA
【所在地】〒810-0003福岡市中央区春吉3-14-36
【TEL】092-771-3303
【FAX】092-716-3341
【設立】1994年12月
【資本金】1億4,500万円(グループ合計)
【事業内容】ホテル・レストランの経営及び運営委託、ホテル・レストランの企画プロデュース及び開業支援、ホテル・レストラン事業コンサルティグ
【年商】36億5,000万円(平成20年3月期)
【代表者】葛和伸隆(くずわ・のぶたか)
【従業員】150名
【URL】http://www.ilpalazzo.jp

採用情報
●募集職種:サービス系総合職
●応募資格:未経験、第二新卒
●採用実績:08年度20人、09年度20人
●採用予定:10年度10人 ※その他 中途採用も実施。
●問合先:TEL092-731-6494
●担  当:梶原

(ふくおか経済EX2009年)