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TheFace2022

ニチリウ永瀬


金尾 佳文

㈱ニチリウ永瀬 社長

かなお・よしふみ/鹿児島市出身。1964年10月26日生まれの58歳。横浜国立大学工学部卒業後、87年4月伊藤萬㈱(現日鉄物産㈱)入社。2006年㈱ニチリウ(現ニチリウ永瀬)に鹿児島営業所長として入社。07年10月関連会社で用土肥料メーカーのエンゼル㈱(現㈱サンアンドホープ関西工場)に異動。16年3月サンアンドホープ取締役、17年5月代表取締役専務、同年7月代取専務兼ニチリウ永瀬営業本部長補佐、18年1月ニチリウ永瀬営業本部長、同年4月同専務取締役営業本部長、19年4月副社長を経て、20年4月社長就任。趣味は読書、釣り

「welzo」を旗印に改革進む農園芸専門商社

西日本有数の園芸、農業専門商社は、グループの統一商品ブランド「welzo(ウェルゾ)」と事業の一体化を図る目的で9月、組織再編を実施。金尾佳文社長は「ブランドを前面に押し出した商品、サービス開発を進めるためのフラットな組織に改編したことで、参入分野に人材、経営資源を集中的に投下する体制ができた」と期待する。
そしてこの組織再編で展開がさらに活発化しそうなのが、オープンイノベーションの手法を活用して取り組む新規事業だ。今年に入り、施設農園芸全般の作物を対象にしたスマート農法、および資材の開発のため、九州大学大学院農学研究院と共同研究を開始。完成したばかりの自社研究農場(福岡市西区今津)では、キュウリの定植を終え、まずは「キュウリの自動栽培システム」で50t/反の安定収穫を目指す。それに加え、福岡市との園芸福祉に関する活動や、屋上農園に関する東京都の小学校との連携プロジェクトなどSDGs関連の取り組みも進展している。
そのほか、社内のDX化推進、経営幹部層や管理職など階層ごとの人材教育の強化など、未来に繋がる環境整備も進行。金尾社長は「従業員が誇れる企業を目指し、夢を追うことができる働きやすい会社にする」と誓った。

DATA
所在地/〒812-0013 福岡市博多区博多駅東1-14-3
TEL/092-433-4456
創業/1921年8月
設立/1952年8月
資本金/4億7,016万円
事業内容/園芸資材・農業用肥料・飼肥料原料ほかの卸売
単体従業員/206人
グループ従業員/309人(その他契約社員・パート79人)
単体売上高/360億500万円(2021年12月期)
グループ売上高/402億6,840万円

https://www.nichiryunagase.co.jp

(ふくおか経済2022年11月号FACE)