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TheFace2021

ゼオライト


ゼオライト㈱

(写真左から)松井真二専務、河村勝美会長、嶋村謙志社長、岸田直之専務

技術と魂の継承で顧客満足と社会貢献を追求

水創りに込めた魂と技術を継承し新たなステージへ︱。
52期を迎え、ゼオライトではプラント事業部の松井真二専務、メンテナンス事業部の岸田直之専務を起用した新体制のもと、卓越した技術のさらなる研鑽、そして「良い水創り、人財創り」の理念経営による強固な組織づくりを加速させている。
昨年11月に他界した創業者の河村恭輔名誉会長が掲げてきた「世のため人のためにお役に立てる商品開発」をモットーに、創業以来、常に新たな技術に挑んできた同社。今回の人事では、嶋村謙志社長と主力部門の担当役員である両専務がタッグを組み、名誉会長の度重なる苦労と研究の末に築き上げた技術と水創りへの熱い想いを伝えることに全力を注ぐ。合わせて久徳剛本社プラント事業部長と久保義将東京支店プラント事業部長、それに奥園卓也メンテナンス事業部長の若い3人を取締役執行役員に起用。10年先を見据えた人材育成とともに、彼らの経営幹部としての意識の変革も促す。
「今後も会社の発展を支えてきた逆浸透膜(RO膜)に特化した技術開発に取り組んでいく」と、改めて伝統と革新で会社の新たな価値の創造を誓う嶋村社長。すでに10月には新開発の排水回収ろ過ユニットを実用化させたほか、電気再生型純水装置(CDI)と逆浸透膜をコラボした新たな創水装置も開発し新技術としての特許申請も行うなど、名誉会長が待ち望んでいた新製品を次々と誕生させている。「名誉会長は亡くなることで会社の新たな歴史を踏み出す好機を与えてくれた。社員もそう信じ、期待に応えようと必死になって頑張り、着実に成果につなげている」と、しっかりと技術を継承した経営幹部の自覚と志、そして社員一人ひとりの成長に、河村勝美会長も将来への確かな手応えを感じている。

「水創り」の技術を環境保全に生かす

現在目指す事業のテーマが環境保全だ。水環境分野への需要が高まり、カーボンニュートラルやSDGsへの取り組みの必要性が高まっている中、同社では高回収率を実現したRO装置ユニットで大幅に排水を減らした創水プラントの開発も進む。今後もこれまでのリソースの有効活用、それに膜処理と新技術を組み合わせることで、確固たる技術を確立していくゼオライト。顧客満足、地球環境への貢献、そして何より社会に選ばれる企業へ。同社の100年企業に向けた視界は良好だ。

(写真上)飛躍の原動力となったRO膜大型創水プラント。今後もRO膜に特化した技術開発で差別化を図る
(写真下)(左から)杉俊彦常務取締役営業本部担当役員、久保義将取締役執行役員東京支店プラント事業部長、久徳剛取締役執行役員本社プラント事業部長、奥園卓也同メンテナンス事業部長

DATA
所在地/〒812-0893 福岡市博多区那珂5-1-11
TEL/092-441-0793
創業/1969年11月
設立/1970年8月
資本金/9,000万円
事業内容/創水プラントの企画・設計・製造とメンテナンス、浄水器の レンタル、ROミネラルウォーター「わかみず」の宅配
従業員/106人
売上高/33億5,800万円(2021年7月期)
拠点/(支店)東京、大阪、名古屋(営業所)東関東、岡山、熊本、大分、長崎、北九州、宮崎、鹿児島
関連会社/㈱アクアゼオライト

https://www.zeolite.co.jp

(ふくおか経済2021年11月号FACE)