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TheFace2009

ジャパンシーフーズ


井上 幸一

㈱ジャパンシーフーズ 社長

いのうえ・こういち/福岡市出身、1948年8月19日生まれの61歳。福岡大学法学部を卒業後、父親が経営する鮮魚小売業㈱天龍に入社。77年に同社百貨店内店舗店長を務め、女性の社会進出に伴う鮮魚加工食品の必要性を確信し87年に同社を創業。趣味は読書とゴルフ

“あじ茶漬け”など新商品続々 

量販店向けアジ・サバ加工食品メーカーの㈱ジャパンシーフーズは、新商品を続々と発売している。
今年9月に、「新鮮ごまあじ茶漬」を発売した。生アジをマリンコラーゲンで固めた茶漬けの素。温かいご飯に乗せ、お湯をかけるとコラーゲンとともに出汁が溶け出し、新鮮な生アジが現れる。食品研究室で何年もかけ、より良質なコラーゲン成分の抽出方法を研究した。井上社長が「乾燥モノの茶漬けの素は市場に出ているが、当社は新鮮な生のアジにこだわって開発した」と胸を張るほど、品質・味すべてにおいて、アジ専門に研究し続けた同社のこだわりが凝縮した商品だ。
9月には、サバフィーレ(3枚下し)の新商品で皮を除去した「スキンレスフィーレ」を発売。これまで皮の除去は手作業のため大量加工ができなかったが、魚皮除去機械を導入した。量販店にとって、商品陳列までの作業が短縮し、コスト削減や業務効率アップにつながる。「不況により量販店も効率化を図らなければならず、また家庭内でも女性の社会進出が活発化してきている。さらに鮮魚の研究を進め、より扱いやすく、手に取りやすい商品を開発することで、鮮魚市場を拡大していきたい」と力を込める。
創業20年余りで、全国500社と取引するほど成長を遂げる同社。アジ・サバのプロフェッショナル集団として今後も研究開発を重ね、邁進し続ける。

DATA
所在地/〒811-1302 福岡市南区井尻5-20-29
TEL/092-593-7662
創業/1987年9月
設立/1987年7月
資本金/5000万円
事業内容/生食用アジ・サバ・シメサバ加工卸
従業員/140人
売上高/21億5000万円(09年8月期)
拠点/工場(福岡市東区箱崎ふ頭5-9-29) 食品研究室(同区社領1-11-9) 関東、名古屋、大阪営業所

http://www.jp-seafoods.jp

(ふくおか経済2009年11月号FACE)