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TheFace 2018

サンレー


佐久間 庸和

㈱サンレー 社長

さくま・つねかず/北九州市出身。1963年5月10日生まれの55歳。早稲田大学政治経済学部卒。趣味は読書、映画鑑賞。東急エージェンシーを経て89年に冠婚葬祭大手㈱サンレー入社。01年社長。全国冠婚葬祭互助会連盟会長。九州国際大学客員教授。上智大学グリーフケア研究所客員教授(民間企業出身者として初)。第2回孔子文化賞受賞。本人名義や作家・一条真也として著書90冊を超える。最新作は『人生の四季を愛でる』(毎日新聞出版)、『決定版 年中行事入門』(PHP研究所)など

セレモニーホールを人が集うコミュニティセンターに

今年8月、「小倉紫雲閣」で、アカペラコンサートや映画上映会「友引映画館」が開かれた。佐久間社長が標榜しているセレモニーホールから地域の人々が集う、「コミュニティセンター化」への一環だ。折尾の「北九州紫雲閣」でも盆踊りを実施し近隣住民800人が集まった。このほか各地の紫雲閣でも地域の人が集う催しを開き、今年1年で700回程開催したい考え。
同社はまた全社でグリーフケア(遺族の悲嘆軽減サポート)にも力を入れる。佐久間社長自身も今年4月、民間企業出身者として初めて上智大学グリーフケア研究所の客員教授に就任。「グリーフケアは日本人の心の未来にとって最重要課題だ」と強く訴える。
今、冠婚葬祭業は過渡期だ。佐久間社長は業界のアップデートを次のように捉える。戦前の有縁社会時代が冠婚葬祭1.0、戦後の高度経済成長時と互助会発展期が2.0、そして、無縁社会と言われる現代を乗り越えた新しい有縁社会が3.0だ。究極は日本から孤独死と自死がなくなる冠婚葬祭4.0。この3.0〜4.0こそ、地域で新しい縁を作り出す「セレモニーホールのコミュニティセンター化」やグリーフケア普及が必須になる。つまり同社ではもう既に、業界の未来への歩みが始まっているのだ。

DATA
所在地/〒802-0022 北九州市小倉北区上富野3-2-8
TEL/093-551-3030
創業/1966年11月
設立/1974年2月
資本金/3億1,750万円
事業内容/冠婚葬祭業全般(「松柏園ホテル」、結婚式場「ヴィラルーチェ」、「マリエールオークパイン」、葬祭会館「紫雲閣」、「サンレーグランドホテル」など)、介護事業「隣人館」
従業員/約1,600人(グループ)
売上高/199億円(2017年度実績)
拠点/(結婚式場)福岡2、北陸1、大分2、宮崎、沖縄(葬祭場)福岡38、北陸13、大分9、宮崎8、沖縄8
関連会社/㈱ハートピア、㈱クリーンサンジュウ、㈱オラシオン

http://www.sun-ray.co.jp

(ふくおか経済2018年11月号FACE)