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サンレー


佐久間 庸和

㈱サンレー 社長

さくま・つねかず/北九州市出身。1963年5月10日生まれの57歳。早稲田大学政治経済学部卒。大手広告代理店を経て89年に冠婚葬祭大手㈱サンレー入社。2001年社長。全国冠婚葬祭互助会連盟前会長。全日本冠婚葬祭互助協会副会長。九州国際大学客員教授。上智大学グリーフケア研究所客員教授(民間企業出身者として初)。第2回孔子文化賞受賞。作家・一条真也として著書多数。5月上梓の『心ゆたかな社会』(現代書林)で累計100冊を超えた。趣味は読書、映画鑑賞

「冠婚葬祭業はエッセンシャルワークだ」

コロナ禍でも金沢の冠婚施設では、この3カ月で挙式・披露宴を約70件施行した。「今の日本の最大の問題はウイルスでなく少子化と人口減少。それには出産・子育て支援よりもまずは夫婦をつくらないと。そこで結婚式が大変重要になってくる。式は心を固める形でもある」と佐久間社長。「政府にはぜひ、GoToウエディングを考えてもらいたい」と新たな訴えを示す。
一方、葬祭事業は今年、福岡県下だけでも秋までに4カ所を新設し、新たに福岡市内でも2件建設が進む。
「人類史をふりかえると明らかだが、感染症が流行ると死者が増えて埋葬も満足にできず、人々は心を痛めてきた。その反動で疫病後は葬儀の大切さが再認識される」
であるからこそ、先の結婚式とあわせて「冠婚葬祭業は、生まれてから成長し、伴侶と子を得て、老いて死すという人の営みの中で、不安定になる『こころ』を『かたち』(儀式)で救う、人間社会でなくてはならないエッセンシャルワークだ」と声を大にする。
この秋からは、歌手の前川清さんがイメージキャラクターを務める。
「儀式文化はサイエンス。心の科学であり、人間が長い歴史で積み重ねてきた心を安定させる英知だということをアピールしたい」と力を込めた。

DATA
所在地/〒802-0022 北九州市小倉北区上富野3-2-8
TEL/093-551-3030
創業/1966年11月
設立/1974年2月
資本金/3億1,750万円
事業内容/冠婚葬祭業全般(「松柏園ホテル」、結婚式場「ヴィラルーチェ」、「マリエールオークパイン」、葬祭会館「紫雲閣」、「サンレーグランドホテル」など)、介護事業「隣人館」 従業員/1,553人(19年12月)
売上高/198億円(2019年度実績)
拠点/(結婚式場)福岡2、北陸2、大分2、宮崎、沖縄(葬祭場)福岡45、北陸15、大分9、宮崎9、沖縄9
関連会社/㈱ハートピア、㈱クリーンサンジュウ、㈱オラシオン

https://www.sun-ray.co.jp/

(ふくおか経済2020年11月号FACE)