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TheFace2008

サンレー


佐久間 庸和

㈱サンレー 社長

さくま・つねかず/北九州市出身。1963年5月10日生まれの45歳。早稲田大学政経学部卒。趣味は読書、ウクレレ演奏、ガーデニング。㈱東急エージェンシーを経て、89年に冠婚葬祭大手㈱サンレー入社。同年、㈱ハートピア計画を設立し社長就任。95年サンレー専務。97年松柏園ホテル総支配人(兼任)。01年サンレー社長に就任。今年4月より北陸大学未来創造学部客員教授就任。京都大学「こころの未来研究センター」共同研究員。一条真也のペンネームで宗教論、経営論など30冊以上を上梓。ベストセラー多数。最近の著書は「世界をつくった八大聖人」(PHP新書)、「法則の法則」(三五館)など。常々、「老いと死を総合的にプロデュースしたい」と語る
(写真)小倉紫雲閣に昨年12月に新設した葬送スペース「月の広場」にて。「出棺の場面を荘厳なアートに」のコンセプトで造られ、奥の噴水は月の満ち欠けによって形が変わる。建築界からも注目度が高い

相次ぐ新たな挑戦、始まりは“人間尊重”

サンレーが中心(総幹事)となって葬儀サービスの地域格差解消を目的に、全国の葬儀社が連携する「全国セレモニーネットワーク」を発足。現在156社・500会館超の規模を構築し、このほど内部体制も強化した。有力企業・団体に所属する100万人以上の会員に、24時間体制で良質な葬儀サービスを提供する。「サンレーの存在感を改めて全国的に発信できる」と意気込む。
新たな挑戦は冠婚葬祭に止まらない。
同社の全面バックアップで、関連のNPO法人ハートウェル21(佐久間進代表)が、10月、福岡で初めて「隣人祭り」を開催した。
「隣人祭り」は、高齢者の孤独死を機に、フランスで生まれ今年から日本にも広がった新しい人付き合いの形。同社がパイオニアとして培ってきた互助会(相互扶助)の精神と合致すると考え、コラボレーションが実現した。
「冠婚葬祭という非日常の儀式に加えて、日常の生活の中でも、皆さんの人間関係作りをお手伝いしたかった」。
自身は、年内に最新著書『人間関係を良くする18の魔法(仮)』(致知出版社)を発表予定。「隣人祭り」のほか、これまで学んできた礼法や江戸しぐさなどを紹介する。
これら社業や新たな取り組み、著作活動は全て、「当社の大ミッション“人間尊重”にたどり着く」と力を込める。
社内では、今年から1300人いる社員1人ひとりに直筆のバースデーカードを送っている。顧客だけでなく、社員への“人間尊重”にも余念が無い。

DATA
〔所在地〕〒802-0022 北九州市小倉北区上富野3-2-8
〔TEL〕093-551-3030
〔創業〕1966年11月
〔設立〕1974年2月
〔資本金〕9億950万円
〔事業内容〕冠婚葬祭業全般(「松柏園ホテル」、結婚式場「マリエールオークパイン」、葬祭会館「紫雲閣」、「サンレーグランドホテル」など)
〔グループ従業員〕約1300人
〔売上高〕約188億円
〔出先〕結婚式場)福岡3、 北陸2、大分2、宮崎、沖縄(葬祭場)北九州圏19、北陸10、大分5、宮崎3、沖縄6
〔関連会社〕㈱ハートピア、日生殖産㈱、㈱サンセレモニー・カー

http://www.sun-ray.co.jp

(ふくおか経済2008年11月号FACE)