FEATURE

ふくおか経済EX 2015

キミヱコーポレーション㈱


オフィスを拡張移転、建設軸に介護分野にも参入

これまでに80棟750戸(2015年3月現在)の投資用アパートやマンションを建設し、施工実績を積み上げてきた同社は、今年3月にオフィスを拡張移転した。さらなる事業拡大を図るとともに、今後は介護分野にも参入していく。

博多駅南にRC造9階建て賃貸マンション

福岡中心部でのマンション開発が進む中、同社が建設していた9階建て賃貸用マンション「LA CIUDAD博多駅南」(延べ床面積661.39 ㎡)が今年1月に完成した。「CLASSIER STYLE 平尾」、「ヴォラーレ大濠公園」など、近年同社ではRC(鉄筋コンクリ—ト)造のマンション開発にも力を入れており、着実に実績を積み上げている。直近でも、RC造11階建ての賃貸マンション(20部屋、延べ床面積662.76㎡)を、南区大橋2丁目に建設予定だ。
単身者やファミリー層に絞った同社の物件は、土地の選定から建設工事、関連会社㈱キミヱによる賃貸管理まで、一貫したサポート体制を敷いている。同社が物件を請け負う投資家のうち、95%は年収500万〜800万円の30〜40代のサラリーマンであるため、少ない資本金でも投資可能な点が、特に投資家から高い評価を得ている理由といえるだろう。

今年3月に拡張移転した新オフィス

市場拡大見込む介護分野参入

今年3月、同社は事業拡大に伴い、事務所を拡張した。新オフィスは、これまで入居していたエフビルの2階。倍以上になったフロアには、会議室や新たな商談スペースが設置された。「今後も、主力の木造アパートをベースに、RC造マンションを年間で数棟手がけていきたい。その事業展開に相応しい新オフィスになったと思う」と田中勝也社長は笑顔で語る。
一方で、同社では業界全体の課題である、国内人口の減少、高齢者層の増加による新規住宅着工件数の低下に対応するため、新たな分野を事業の柱にしようと、今年度から有料老人ホームなどの介護施設の開発にも注力していく。安定した賃料が得られるなどの特徴もあり、同分野の市場は、今後着実に拡大していくと見られている。
「新事業はオーナーさんへの提案に広がりをもたせるのが目的。少数精鋭の“資産運用コンサルタント”集団として、今後も有益な資産形成を目指していく」と決意を新たにする田中社長。年内には第1号案件の着工を計画しており、さらなる飛躍が期待されている。

田中 勝也 社長
たなか・かつや/北九州市若松区出身。1964年4月21日生まれの50歳。県立東筑高校—早稲田大学卒。家では5人の子供を持つ良き父親でもある。趣味はゴルフ

プロ・アマ混合ゴルフ大会を糸島で開催

建設事業を軸に、新たな介護分野への参入を果たした同社では、地域貢献にも積極的に参加している。
その一つが、九州で活動するプロ・アマゴルファーの育成やゴルフ界の活性化を目的とした「キミヱコーポレーションカップ」の開催だ。九州サーキットの一つとして開催する同大会も今年で8回目を数え、予選・本戦で延べ400人が参加する大会となった。
今年も伊都ゴルフ倶楽部(糸島市)で、7月16日、17日の2日間開催を予定し、賞金総額を700万円から1000万円に、副賞を合わせた優勝賞金を150万円から250万円に、引き上げる。「当社が存続する限り、今後もゴルファーの育成に尽力していきたい」と田中社長は笑顔で語った。

 

企業DATA
所在地 〒812-0013 福岡市博多区博多駅東3-13-21 エフビル2階
TEL 092-432-3477
FAX 092-432-3478
設立 2003年7月
資本金 1,000万円
事業内容 投資用アパートの建設・販売
従業員 10人
URL http://www.kimie.jp/

(ふくおか経済EX2015年)