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TheFace2020

オーレック


今村 健二

㈱オーレック 社長

いまむら・たけじ/久留米市出身。1952年7月5日生まれの68歳。明治大学工学部卒。76年父が創業した大橋農機㈱(現オーレック)入社。営業部に配属され関東から東北エリアを開拓。現場の声を反映した製品が大ヒット商品に。88年、社長就任と同時に社名変更した。趣味は自然散策。座右の銘は「百見は一感に如かず」

「農」の魅力と可能性を探求

創業70周年を機に「草と共に生きる」のブランドコンセプトを掲げ、そのモデルとなった主力製品の乗用草刈機「ラビットモアー」が今春発売となった。現場体感を経て研究を重ね、満を持しての量産となり今村健二社長は「自然になじむデザインや機能美の追求により評価をいただいている。今後も次世代の農機を世に送り出していく」と業界初の製品開発に挑み続ける。
業界では高齢化や後継者不足が加速し、農作業の省力化や効率化による生産性向上が求められる。製品開発は同社が最も注力するところで、全社員の15%の人員を開発要員に投じる。さらに、「高品質の製品には高い設備を」という考えから毎年生産ラインの増強を図り、製造現場のIoT化を加速。近く、東日本の物流施設も増床予定だ。
「農と食」を発信する都市型の交流拠点として福岡市内に開設したカフェ併設の「グリーンラボ福岡」は、10月で1周年を迎え、新型コロナの影響で休止していた農関連イベントも徐々に再開する。「ニューノーマル」に対応したあらゆる企画も模索中で、メーカーでありながら地域との繋がりを意識し、農の魅力を探求する。コミュニティーサイトの「菜園ナビ」と連動し、リアルとネットを融合したビジネスモデルを構築中で、農業に活路を見出す。

DATA
所在地/〒834-0195 八女郡広川町日吉548-22
TEL/0943-32-5002
創業/1948年10月
設立/1957年7月
資本金/9,500万円
事業内容/農業機械の製造
従業員/358人(2020年10月)
売上高/136億円(20年6月期)
拠点/広川工場、城島工場、関東物流センター、札幌営業所、仙台営業所、関東営業所、長野営業所/グリーンラボ長野、弘前営業所/グリーンラボ弘前、名古屋営業所、岡山営業所、福岡営業所、鹿児島営業所、オーレックアメリカ、グリーンラボ福岡

https://www.orec-jp.com/

(ふくおか経済2020年11月号FACE)