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アメニティ開発(株)(アメニティホテルin博多)


顧客満足度求め、客室全面リニューアル

(写真左下)寝具や遮音性が高まった壁など一新された客室
(右下)ユニットバスもそれまでより広く新しくなった

櫛田神社にほど近い「アメニティホテルin博多」が、今年春、客室を全面リニューアルする。従来からリピーターが多かったが、改装で利用客のさらなる満足度向上を図る。昨年には「楽天トラベルアワード」を4年連続で受賞。また、ネット予約への集約など、自社で積み重ねた生産性向上策を業界全体にも訴える。

櫛田神社や博多座にほど近い「アメニティホテルin博多」が、今年春、客室を全面リニューアルする。
これまでにも、秋吉社長が掲げる『あったらいいね、を形にする』をコンセプトに、細やかなものでは延長コードや携帯電話充電器、比較的大きなものでは加湿空気清浄機や40型壁掛けテレビなどを全72室に整備してきた。
今回は寝具はもちろん、ユニットバスも広い新しいものにし、壁に防音パネルを使用して遮音性を高めるなどした。全体で約2億円を投資する力の入れようだ。
引き続き新規のホテル開業が相次ぐ福岡市内の状況を踏まえ、秋吉社長は「利用客が宿泊先を選ぶ際に、新しいホテルと比較されても当ホテルを選んでもらえるための対策だ」と語る。
そこには、一度「アメニティホテルin博多」を利用した人を、いかにリピーターに取り込むかという狙いがある。
実際、「アメニティホテルin博多」の利用者にはリピーターが多い。土日祝日の宿泊でも料金が1万円以上にならないコスパの良さや、朝食無料サービス(特に福岡名物のめんたいこが食べ放題)などが人気の秘訣だ。

(写真右下)めんたいこ食べ放題など人気の朝食が提供されるラウンジ

生産性向上にも注力

一方で、秋吉社長は現場の生産性向上にも力を入れる。一昨年から電話での予約受付を取りやめ、事前カード決済に限定したネット予約に集約した。
これにより、日々のオペレーションが格段にスムーズになったという。つまるところそれは、チェックイン手続きの簡素化など、利用客にとってもメリットが大きい。今年から導入される予定の宿泊税においても、利用者の決済時の負担が減るよう、専用機械を設置する予定だ。

業界の地位向上を

秋吉社長は自社での生産性向上の取り組みを踏まえ、業界に「ネット予約への集約をスタンダードにできないか」との思いを強くする。
というのも、最近になっても不誠実なキャンセルのニュースがあるなど、ホテルに限らず「昨今、サービス業界の立場が弱くなっている」と危惧するからだ。
サービスを提供する企業側と利用者の双方が健全な範囲内での制約を互いに共有することで、不公正の是正、ひいてはそれが業界の地位向上につながるはずだ、と秋吉社長は考える。

「楽天トラベルアワード」4年連続受賞

実は「アメニティホテルin博多」、宿泊予約サイト大手の「楽天トラベル」が年間を通じて実績が顕著な宿泊施設を表彰する「楽天トラベルアワード2019」において、銅賞を受賞した。受賞自体は4年連続(16年銅賞、17年金賞、18年銅賞)で、対象となる九州内にある約6,000軒のホテル・旅館の中でも、数少ない快挙となった。
「リピーターの方々をはじめ、宿泊してくれた皆さんのおかげ」と感謝の意を示す秋吉社長。同時に、「金賞に返り咲きたい」とも力を込める。
全面リニューアルと生産性向上とが、利用客の満足度をさらに高める呼び水になりそうだ。

秋吉 智博 社長
あきよし・ともひろ/福岡市南区出身。1981年8月23日生まれの38歳。ラ・サール高等学校を経て慶應義塾大学経済学部卒。大学卒業後、都内不動産会社でファンド運営などを担い、その後に㈱九州リースサービス(福岡市)で不動産リーシングなどを経験。2014年4月にアメニティ開発㈱社長を引き継いだ。趣味はマラソン

 

(ふくおか経済EX2020年)