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学習塾事業に参入し、
次世代担う人材の育成に貢献

（写真左上）atama＋塾のAI教材を使って学習する生徒（イメージ）
（右上）若手社員がプログラボの教材を使って研修
（左下）2023年10月に導入したEX向上を図る制度「れじわーくパッケージ」
（右下）子育て支援の新制度「ささエール」

JR香椎駅内直結の商業施設
AI教材活用の学習塾

JR九州の基幹系システム開発や、インターネット列車予約システムなどグループのIT戦略を担うシステム開発会社が今年3月、学習塾事業に参入。福岡都市圏で9校運営するプログラミング教室との相乗効果を図り、次世代を担う人材育成を通じて地域に貢献していく。
JR九州グループのIT戦略を担い、幼稚園年長～中学生向けのロボットプログラミング教室運営で教育事業も展開するJR九州システムソリューションズ㈱（以下JQS）。プログラミング教育で養われる非認知能力に加えて、児童や生徒にとって重要な基礎学力の向上もサポートするため、3月から学習塾事業に参入した。
同社では、AIを活用した教育サービス、プロダクト開発や提供のatama plus㈱（東京都、稲田大輔社長）が展開する「進学個別 atama+塾」のFCに加盟。同月にJR香椎駅内の商業施設「えきマチ1丁目香椎」3階に九州初の「atama+塾」である香椎校を開校した。小学4年生～高校生・既卒生を対象に、atama plusが提供する生徒個人の学習状況に合わせて最適化された学習カリキュラムを作成するAI教材で指導。塾スタッフは学習データを活用しながら生徒の目標設定支援や面談などのコーチングに専念することで、AI×人による個別最適な学びを提供する。さらに、コマ数に応じて課金される従来の塾と違い、授業料は高校生の場合月額4万円弱～で、定額通い放題なのも特徴だ。今後は香椎校の需要を精査し、福岡都市圏での新規出店を検討している。
一方、2024年11月に同市東区香椎照葉6丁目に開校した「プログラボ照葉」で福岡都市圏中心に9校まで拡大したプログラミング教室。「進学個別 atama+塾」との相乗効果を図る展開も検討するなど、香月社長は教育事業を通じて「次世代を担う人材育成に関わることで地域に貢献したい。そして、社会人になるまで当社と接する機会を創出することで、将来的にJQSに入社したいと思ってもらえれば」と願う。

「キャリア・スキル開発」などEX向上を推進

社員体験（EX）向上の推進、人財育成を図る目的で、23年10月にはスーパーフレックスや連続休暇取得などの「れじわーくパッケージ」、同年12月には育休制度も含めてパッケージ化した子育て支援制度「ささエール」を新設。23年から2025年の中期経営計画において、EXの向上を重点施策として掲げ、社員一人ひとりが健康でいきいきと働ける職場環境の整備に取り組む中、2024年度には「キャリア・スキル開発計画」を策定した。JQSの行動指針の一つである「ともに創り成長しよう」をテーマに、社員同士が教え合い、学び合う風土を醸成し、組織全体のレジリエンス力を向上する狙い。具体的にはOff‐JTの場を「組織強化」と「個の成長支援」に整理し、「組織強化」では人材開発施策の土台として、階層別研修を実施。「個の成長支援」ではビジネススキルセミナーの開催と、オンライン動画学習ツールを整える計画だ。
また、職能と役割を融合したハイブリットな仕組みにした「等級制度」、管理から支援を評価する「評価制度」、年功色を排し、能力や役割に応じた「賃金制度」に改正した新しい人事賃金制度も策定。多様化する働き方への対応、公正な評価とインセンティブを重視する仕組みで社員全体の働きがいの向上を目指す。そのほか、福岡県の「よかばい・かえるばい企業」に登録し、自社の働き方改革の取り組みを外部にも宣言したJQS。経営の基本方針「さぁ、楽しんでいこう」を体現するため、香月社長は「人が成長し、モノを作り、地域に貢献するという好循環を構築し、どんなときも、ともにワクワクできる、モノづくりの会社としての地位を確立したい」と意気込む。

香月裕司 社長 かつき・ゆうじ／北九州市出身。1967年4月19日生まれの58歳。九州大学工学部卒。趣味は旅行

採用情報
募集職種／SE（システムエンジニア）
応募資格／短大、専門、高専、大学、大学院卒（2026年卒業見込み）
採用実績／2025年度23人
採用予定／15～20人
インターンシップ／6月～11月
年間休日／123日
問合せ先／TEL.092-626-7552　MAIL：jqs_recruit@ss.jrkyushu-g.co.jp
担当／鹿倉、香野

（ふくおか経済EX2025年）