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グループ外収益拡大や技術力向上図る新中期経営計画始動

（写真左上）2階オフィスはフリーアドレスで、他部署との交流を促進
（右上）会社の第一線で活躍する女性社員
（左下）児童向けプログラミング教室はレゴを教材として活用
（右下）「エンジニアフレンドリーシティ福岡アワード」企業部門で表彰される香月裕司社長（右）

ITコンサルティング、システム開発、運用・保守にいたるシステムライフサイクル全般のソリューションを提供。従業員体験（EX）の向上に加え、M&Aや業務提携によるグループ外収益拡大や技術力向上を図る中、今期から3カ年の新中期経営計画が始動する。

M&Aや業務提携進め、グループ外収益拡大や技術力向上図る

JR九州グループでIT戦略を担うJR九州システムソリューションズ㈱（以下JRQSS）。JR九州の基幹系システムの開発や、インターネット列車予約システムなどの一般消費者向けサービスで培った知見を生かし、ITコンサルティング、システム開発、運用・保守にいたるシステムライフサイクル全般のソリューションを提供している。
昨年6月には、2019年の㈱ビー・エス・エス以来、2社目のM&Aを実施。電子カルテ、看護支援、医療事務、栄養管理など医療系分野のシステム開発や導入を得意とする㈱ウイズユニティ（福岡市博多区、八木仁社長）を完全子会社化した。その狙いについて香月裕司社長は「JR九州グループ外からの収益拡大を図るほか、開発ノウハウを蓄積することで、JRQSSの技術力を向上させたかった」と説明する。子会社化により、JRQSSの顧客層ではなかった医療機関へのサービス展開が可能となったほか、両社商材のクロスセルを通じた相乗効果の創出、および人材、技術交流が活性化。また、JRQSSのシステム開発機能を提供する専門拠点「デリバリーセンター」の体制強化も目指す。
さらに、昨年は社会インフラ関連のシステム開発などに携わるキーウェア九州㈱（福岡市博多区、田村昭一社長）や、データ保護や情報セキュリティなどIT業のOCH㈱（那覇市、渡嘉敷唯昭社長）と相次いで業務提携を締結。キーウェア九州はクラウド・データセンターサービスの共創で、OCHとは在宅勤務推進に関するソリューションなどで連携を深めている。

福岡都市圏中心に7教室に拡大したプログラミング教室

2020年4月に初のBtoC事業として参入した幼稚園年長～中学生対象のプログラミング教室「プログラボ」。昨年11月に、佐賀県鳥栖市に7教室目を開校し、目標にしていた参入5年で10校体制が視野に入ってきた。
「プログラボ」では、モーターや各種センサーなどが組み込まれたロボットの製作から、タブレット端末やPCを使用しプログラミングでロボットを動かすまでをレクチャー。「教育版レゴⓇマインドストームⓇ EV3」という幼稚園児でも親しみやすい教材が好評で入会者も増加しており、23年も福岡都市圏での教室展開を検討している。

福岡市のエンジニア表彰企業部門で受賞

そのほかJRQSSでは、2016年から従業員体験（EX）の向上を促進。その結果、昨年12月には福岡市が主催する「エンジニアフレンドリーシティ福岡アワード」企業部門で初受賞した。具体的には、残業時間月平均20時間から5・8時間の削減や、時間休制度の導入、満3歳まで取得可能な育休制度の充実、毎月最大3万円の技能手当等による報酬面のスキルアップ支援などに取り組んだ点が評価された。今後も「エンジニアがいきいきと健康にはたらける会社」を目指す構えで、継続してEX向上に取り組む。
今期から3カ年の新中期経営計画が始動するJRQSS。「お客さまに信頼される情報サービス企業として、九州の持続的な発展に貢献する」と誓う香月社長の下、「新たな価値の創造」と「既存の価値の向上」という2つの価値を持つ会社へと変革するため、JR九州グループのさらなるIT化と、「サービスプロバイダー」として九州地域のデジタル化に貢献する。

香月裕司 社長 かつき・ゆうじ／北九州市出身。1967年4月19日生まれの55歳。九州大学工学部卒。趣味は旅行

採用情報
募集職種／SE（システムエンジニア）
応募資格／短大、専門、高専、大学、大学院卒（2024年卒業見込み）
採用実績／2023年度13名
採用予定／約10人
インターンシップ／2月、12月
年間休日／123日
問合せ先／TEL.092-626-7552
MAIL：recruit2024@ss.jrkyushu-g.co.jp
担　　当／鹿倉

（ふくおか経済EX2023年）