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業際ビジネス創出で
九州・沖縄になくてはならない企業へ

常盤圭史 社長
ときわ・よしふみ／宇都宮市出身。1974年7月17日生まれの50歳。金沢大学文学部卒。97年4月NTTデータ通信㈱（現NTTデータ）入社。主に公共システム部門を歩み、16年4月第一公共事業本部第一公共事業部第一システム統括部開発担当第一開発グループ部長、19年7月同事業部企画統括部長、21年7月コーポレート統括本部人事本部グローバル人事統括部長を経て、23年6月から現職。趣味は読書

情報サービス業国内最大手・㈱NTTデータの地域会社、㈱NTTデータ九州は公共、金融、法人の3分野を柱に成長を続けてきた。近年はデジタルビジネスの強化で企業や自治体のDX推進の機運に応えるとともに、「業際ビジネス」創出に挑戦し、「九州・沖縄になくてはならない」企業を目指している。

公共、金融、法人分野を柱に成長

同社は2003年7月に前身のNTTデータ九州テクシス㈱と親会社㈱NTTデータの九州支社との統合・再編で誕生。以来、NTTデータグループにおいて九州・沖縄地区を代表する企業としてITで変革を支えるパートナーを目指し、公共、金融、法人分野を柱に業容を拡大してきた。15年4月に福岡のグループ会社から法人部門を承継し、社員400人超の体制となると、売上高はその15年度に100億円を突破。23年度には約170億円にまで達している。
そのフィールドは、社会インフラを支える情報サービスの開発・提供に加え、独自開発した図書館・大学関連、中小企業向けERP（基幹系情報システム）、公営企業財務などの業務パッケージソフト提供を通じて全国に広がっている。

九州・沖縄地域の課題解決へ
「九州・アジア開発CoE」を新設

近年は分野を越えてデジタルビジネスを強化し、企業や自治体のDX推進の機運に応える中、力を入れるのが九州・沖縄地域の課題を起点とした事業の拡大だ。さまざまな社会・経済活動で蓄積されるデータを活用し、新たな価値を創出するデータ＆インテリジェンス技術や、セキュリティや運用面に優れたクラウド技術の活用などグループの総力を結集し取り組むのはもちろんだが、技術以上に大切にしているのが、「リアルな現場への貢献」と位置付ける。
時代時代の課題に向き合い、九州・沖縄地域と共に成長する企業への変革を期すため、DX関連など高度な専門人材やプロジェクトの上流から問題解決できる人材の育成に力を入れている。加えて、25年度には各部門に点在する経験豊富な人材や技術、知識、ノウハウなどを集約した横断的な組織「九州・アジア開発CoE（センター・オブ・エクセレンス）」を新設。IT需要の拡大に幅広く応えるための開発体制を構築し、さらにグループの現地法人があるベトナムのパートナーとの連携を強化し、ケイパビリティを高める方針だ。

分野の枠を超える「業際ビジネス」創出に挑戦

また、地域社会への持続的な貢献につながる、3つの分野の枠を超える「業際ビジネス」の創出に挑戦している。24年度は社内でアイデアを募り、生成AI活用による生産性向上の実証実験など、イノベーション投資を開始。予想を上回る応募の中には、全社で「福岡検定」へ挑戦という提案もあり、結果受験者の8割にあたる140人（初級130人、中・上級10人）が合格。業際ビジネス創出には生活者視点が重要と言われる中、こうした知見を地域の課題を起点とした新
たな共創型ビジネスの創出に活かす。

「社員の自律」を大事に、人材を育成

一方、入社から退職までの社員一人一人の自律的な成長を支援するために、専門性を高める「テクニカル系研修」、ビジネスパーソンとしての能力向上を図る「ビジネス系研修」等、役職や業務に応じて必要な研修を適切なタイミングで受講できる環境を整えている。特に若手社員の育成に力を入れており、育成指導者と一緒にキャリアビジョンを描きながら、実務教育（OJT）に取り組む。
社員の成長が会社の成長に、そして会社の成長が社員のさらなる成長機会へとつながる「成長の好循環」を通じ、顧客企業や社会への高い価値提供の実現を目指している。

採用情報
募集職種／SE、営業
応募資格／4年制大学卒又は卒業見込みの方
大学院修了又は修了見込みの方
採用実績／2025年度31人
採用予定／40人
インターンシップ／開催予定
年間休日／123日
問合せ先／TEL.092-475-5157
担　　当／経営企画部　採用担当　大庭

（ふくおか経済EX2025年）