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純国産の竹刀製造で差別化 高段者から支持集める

1983年設立と老舗の多い武道具製造業界においては後発組に位置づけられる㈱西日本武道具。地道な営業努力や自社独自の商品に磨きをかけ、竹刀においては国内トップクラスのシェアを握るまでに成長した。那珂川町に竹刀製造工場を有し、熟練職人が純国産の真竹で作る竹刀は、高段者から支持を集めている。

玉竜旗高校剣道大会でブース出展

竹刀は国内トップクラスのシェア

1983年12月設立と老舗の多い武道具製造業界においては後発組に入る㈱西日本武道具。地道な営業努力に加え、商品製造に磨きをかけることで竹刀は全国トップクラスのシェア約30%を握るまでに成長を遂げた。13年程前から取り扱いを開始した防具の販売も順調で、ここ数年の全体売上は右肩上がりを続けている。近年のヨーロッパやアメリカの競技人口増加を背景に、今後は海外への販路拡大に向け、WEB上での販売体制を構築していく考えだ。

最近ではカタログの見せ方にも工夫を凝らし、従来は価格と仕様が書かれている程度だったが、各々の商品にコンセプトを追加。「初心者向け」、「やわらかい材質」などと明示し、ユーザーの関心を引き寄せた。さらに、掲載竹刀一つ一つに、どこで採れた竹なのか、どこの国で作られたのかを明示することで、顧客に安心して商品を選択、注文してもらえるよう配慮している。

貴重な純国産竹刀

採算を度外視した珠玉の逸品

同社は那珂川町の山中に国内唯一の竹刀製造工場を有する。国内で流通する竹刀は大半が中国や台湾産の竹を使用しているが、同社は大分や京都で採れる国産真竹を使った竹刀製造を手掛ける。竹材選びから行うため、納品には3〜4カ月程度、場合によっては1年以上要することも。高段者によれば、国産竹を使った竹刀は「打感」が全く違うという。熟練の職人が総重量をグラム単位で調整するなど、いつの時代でも手間と時間を惜しむことなく剣道家の多種多様な要望に対応している。

一方で、西社長は「昔は多くの竹刀製造職人がいたが、今では竹を切る人まで減っており、材料の確保自体が難しいのが現状。それでも、当社のモノづくりは採算を度外視しても後世に残していくべきだ」と熱く語る。今後、一から後継者を育て上げられる環境整備にも期待が集まる。

昨年4月、糟屋郡新宮町に小売店をオープン

さまざまな取り組みで業界の発展に貢献

同社は中高の剣道部員や剣道教室の子供を対象に、定期的に竹刀製造体験を実施している。これは、道具の使い捨てが当たり前になった現代だからこそ、しっかり手入れを行い、物を大事に扱うことの大切さを学んでほしいという願いも込めている。

剣道は競技人口が少ない分、縦と横のつながりが深い。高段者が同社製品を勧めてくるなど紹介、口コミでも広がり、カタログやホームページを見た人からの問い合わせも増えてきた。春日市の本社には商品の展示スペースを設け、倉庫内の在庫を手に取ってもらえるようにしている。稽古終わりの剣道部員をはじめ、県外からも高段者が来訪する程だ。西社長は「剣道はマーケットが小さい分、大手スポーツメーカーが簡単に参入できるものではない。だからこそ、今後も剣道に特化し、一人でも多くの顧客ニーズに対応していく。競技人口増加につながる取り組みにも注力していきたい」と力を込めた。

西淳二 社長
にし・じゅんじ/長崎県出身、1963年4月19日生まれの53歳。趣味はゴルフ

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より多くの剣道家の支えとなるべく、今後も専門性を高めていく

(ふくおか経済EX 2017より)


会社情報COMPANY PROFILE

会社名
(株)西日本武道具 (カ)ニシニホンブドウグ)
代表者名
西淳二
所在地
816-0844 春日市上白水9-117 [MAP]
TEL
092-502-8200
企業ホームページ
http://www.kendo.co.jp
設立
1983年12月
創業
資本金
1,000万円
従業員数
35人