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創業から半世紀、自動化を強みに環境分析業界の雄へ

(写真左上)あらゆる分析過程の自動化で生産性は飛躍的にアップした
(右上)好調なアスベストの調査・分析業務を支えるX線回折装置
(下)2022年10月には創業50周年祝賀会を開催し社員の結束を強めた

創業時に5人だった従業員は半世紀で70人を超え、今や環境分析業界では国内トップクラスの企業へと発展を遂げた。近年は業務の自動化に果敢にチャレンジし、分析の高速化や精度の安定化、それに生産性向上による働き方改革も実現。その卓越した分析技術は産学官をはじめとする新領域での活用も期待されている。

自動化で実現した設備集約型へのビジネス転換

2022年に創業50周年の大きな節目を迎えた。産業公害、海域・土壌汚染、ダイオキシン類など、その時々で直面するさまざまな環境問題への法改正とともに事業を拡大。特に1990年代には博多港、北九州空港沖、諫早湾をはじめとする環境調査事業で急成長すると、以降も飲料水などの水質分析を中心に幅広い分野で実績を積み重ねてきた。最近では専門知識が要求されるアスベストの分析・調査事業にも参入。分析技術の認定資格「石綿分析技術評価事業」で最高の評価区分となるAランク認定者を複数抱えていることを強みに順調に受注数を伸ばしている。
近年の成長の原動力となっているのが業務の自動化だ。分析業務は人手に頼ることが多い労働集約型産業。2000年代に入ると価格競争が激化し、納期を早めて差別化を図ろうとすると長時間労働が当たり前となり、これが離職率を高める引き金となることもあった。この状況を打開しようと08年に4代目トップとなった坂本社長は、分析ロボットによる設備集約型ビジネスへの転換を目指す。すでに自社開発した7台の分析装置を稼働させ、分析の精度と結果の迅速性の担保はもちろん、生産性向上による働き方改革の実践にも弾みをつけた。これらの取り組みは高く評価され、20年には経産省の「地域未来牽引企業」に、21年12月には中小企業庁の「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選出されている。

(写真)左から高橋麻紀常務取締役管理部長、坂本雅俊社長、双須博治取締役事業部長

 

進展する産学連携による海洋プラゴミの調査

また近年はこれまで培ってきた分析技術を生かした産学連携事業も本格化している。特に水質調査用のドローンの開発元で、水域の採取回収に向け共同研究を進めてきた長崎大学とは、海洋プラゴミの調査・分析事業で大きく進展。同事業には地場水処理プラントメーカーのゼオライト(嶋村謙志社長)も参画し、同社のろ過装置によって、これまで困難とされてきた海水から千倍以上に濃縮したナノからマイクロサイズのプラゴミをサンプリングすることに成功している。現在は博多湾の複数個所で採取した海水の調査・分析が進行中だが、今後はドローンを活用したより広範囲での海洋調査も視野に継続的にサンプルを集め、マイクロ・ナノプラスチックの調査に必要なデータ解析手法の確立を目指す。関心が高まる環境問題への取り組みとともに、新たなビジネスの可能性を広げている。

(写真)長崎大学と共同で海洋プラゴミをはじめとした水質調査プロジェクトも進む

 

次代にむけたDX基盤、組織づくりも着々と

「AI解析の導入を含め業務のDX化をさらに進める。そのための基幹システムやプラットフォームの設計はカスタマイズや応用が利く内製化で対応していく」。その次の50年を見据えた基盤づくりに意欲を見せる坂本社長。同時に組織作りにおいても、22年10月に就任した高橋麻紀常務のもと、自動化に伴う働き方改革やSDGsの実践、女性活躍を推進する職場環境の整備といった社風改革もさらに加速させることで、サービスクオリティーのさらなる追求に繋げる。高度IT化による生産性向上によって、顧客満足と社員満足の両面から競争力を高めてきた同社。労働集約型から設備集約型へのビジネス転換を進める中、これからも永続企業に向けた足場固めを着々と進めていく。

 

採用情報
募集職種/技術系
応募資格/大学院、大学、高専、短大の理系卒者(特に「化学系」を専攻された方を歓迎)経験者歓迎、特に環境計量士で管理経験者優遇、業界未経験OK
担  当/(管理部)龍

(ふくおか経済EX2023年)


会社情報COMPANY PROFILE

会社名
(株)太平環境科学センター (カ)タイヘイカンキョウカガクセンター)
代表者名
坂本雅俊
所在地
812-0863 福岡市博多区金の隈2-2-31 [MAP]
TEL
092-504-1220
企業ホームページ
http://www.taihei-esc.com/
設立
1973年7月
創業
資本金
4,000万円
従業員数
70人