COMPANY

売買仲介の営業強化、仲介店展開とともに人財の増強図る

（写真）5月に出店する「博多駅筑紫口店」１階（下）、2階（上）イメージ

不動産売買の強化を図り、今春、新会社を発足。同時に賃貸仲介・管理のさらなる充実を目指して人員の増強も進めている。また、昨年設立した信託会社では、障害者を家族に持つ人を対象とした「特定贈与信託」の取り扱いを開始。三好不動産のネットワークを活用した広域展開も視野に入れている。

新会社MATで売買の営業を強化

不動産の賃貸管理・仲介をコア事業とする三好不動産は、福岡の不動産価格上昇や取引の活況を受け、売買仲介の強化も図っている。その一環で新会社の「三好エージェントトラスト株式会社（略称：MAT）」が3月から業務を開始した。
社員は、売り主や買い主の立場に立って取引契約を結ぶためのサポートをする専門家「不動産エージェント」として、成果報酬を基本に同社に所属する。不動産のプロとして自身の力をさらに発揮したい人財やプロフェッショナルを目指す成長意欲が高い人財のほか、経験豊富なシニア、ワーキングマザーなど自分に合った働き方を望む人財の力を活用して、三好不動産グループの業績向上につなげる試み。現在、三好不動産から2人がエージェントとして出向しており、今後は売買営業経験者を中心に、自身の意欲や望む働き方がMATのシステムに合致する人財を求めていく。
三好社長は「MATはグループとしての売買営業強化と新規開拓が狙い。加えて主力の賃貸管理や仲介もさらに伸ばし、三好不動産のネームバリューをより高めて各事業のシェア拡大につなげたい」考えで、全社的にも人財の増強を図っている。
例年15人程度だった新卒を今春は27人採用したほか、中途採用もこの1年間で多数採用しており、さらに今年は香港や台湾出身の人財も採用しインバウンド回復に対応する。

賃貸仲介の新店を筑紫口に開設

合わせて拠点の展開も進めていく。5月には賃貸仲介店舗「博多駅筑紫口店」を博多駅東1丁目に新規開設。来店数が年々増加する博多駅前店（博多口側）の補完とともに、博多駅の西側と東側とで入居希望に違いがあるため、物件の管理面でも効率化が図れるという。
また賃貸仲介店では今後、福岡市南部エリアの充実を図る。「将来的には西鉄春日原駅前に保有するビルを建て替えて現在の春日原店の規模を拡大し、賃貸、管理、売買が一体となった拠点にしたい」考えだ。その他の比較的大きな店舗も同様の形態での展開を想定している。また店舗展開以外でも、本社周辺の所有不動産の再開発や自社物件の積み増しなど、新たな資産の活用・増強も図っていくという。

特定贈与信託の取り扱いを開始

昨年設立した信託会社、三好スマイル信託では今年から障害者の生活の安定を目的とした「特定贈与信託」への対応をスタートした。
障害を持つ家族などに生前に信託財産を贈与し、それを信託会社等が管理・運営して贈与を受けた人の生活費などを賄う制度で、障害の程度によって贈与の一定額が非課税となる。また不動産の場合は現金の約倍額相当が非課税となるため、より大きなメリットがある。
三好社長は「障害者の家族を持ったオーナーへの対応でスタートしたが、障害者団体などにも、こういう資産贈与の方法があることを周知していくことで『WinWin』の関係を構築できる可能性もある」と語る。
また三好不動産では、全国の不動産会社約70社を対象に相続のコンサルティングをしており、それらの会社が担当するオーナーも対象に、今回のような家族信託では対応できない民事信託を三好スマイル信託で請け負うケースも想定している。

三好修 社長 みよし・おさむ／福岡市出身、1955年2月1日生まれの68歳。77年西南学院大学法学部法律学科卒。積水ハウス㈱勤務を経て80年に㈱三好不動産入社、92年常務、98年社長。趣味は旅行、マラソン、朝風呂

採用情報
募集職種／総合職（英語、中国語、韓国語が堪能な方も募集）
応募資格／募集学科は全学部、全学科
採用実績／2023年度27人
採用予定／25人
インターンシップ／随時受付
年間休日／ 105日＋アニバーサリー休暇2日＋年次有給休暇
問合せ先／総務部人財開発課 TEL.092-715-1000
担　　当／山口、日下部

（ふくおか経済EX2023年）