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創業26期目の節目に新たな風リログループと資本業務提携

（写真左）2026年2月完成予定の「アクシオ北九州Ⅲ」（北九州市小倉北区浅野2丁目）
（右上）石原孝七郎専務と前田啓美常務

今年3月、東証プライム上場で借上社宅管理事業、賃貸管理事業大手のリログループ（東京都）と資本業務提携を締結。今年7月に創業26期目を迎える節目に新たな風を吹き込み、組織とサービスの発展を図る。人手不足対応とDX関連への投資を強化し、次なるステージを見据えた取り組みを加速する。

賃貸・売買仲介などの連携強化

3月10日付で、東証プライム市場上場の㈱リログループと資本業務提携契約を締結した。同社は借上社宅管理事業、賃貸管理事業で豊富な顧客層を有する業界大手。不動産賃貸仲介・管理、売買仲介事業における人材交流を通じた業務連携の強化を図るほか、不動産および生活関連サービス分野での協業を推進する。三谷俊介社長は「次世代創りの一環としてのきっかけ作りに加えて、2022年の東京プロマーケット上場から3年が経過し、さらなる組織とサービスの発展をしたいと考えた」と狙いを明かす。草創期から営業部門で会社の成長をけん引してきた石原孝七郎専務は「一般市場へのステップアップを目指し、方針を共有して幹部候補の育成に力を注ぐ」、管理部門で組織体制の構築など、発展のプロセスを支えてきた前田啓美常務は「事業存続だけでなく、次世代に三谷イズムを受け継いでいきたい」とそれぞれ決意を述べる。今年7月に創業26期目を迎える節目に新しい風を吹き込み、組織とサービスの充実を図る。
昨年10月に8棟目となる自社企画のデザイナーズ賃貸マンション「アクシオ北九州Ⅲ」（北九州市小倉北区浅野2丁目、13階建て総戸数48戸）が着工した。1階にはコンビニエンスストアが入居予定で、来年2月の完成を予定している。本社ビルと同じ並びに位置する立地で、分譲マンションやホテル建設が進む浅野地区における活性化の起爆剤として注目が集まる。

人手不足対応とDX化を推進

「今期のテーマは人手不足対応と不動産業務DXの推進。“現状維持は衰退の道”を念頭に置き、常に顧客満足を追求していく」と宣言する三谷社長。新卒採用では、早期インターンシップでの確保を強化。一昨年から「トラベルインターン」と銘打ち、5日間の宿泊型で不動産の仕事を体験しながら、北九州の街を巡る内容で実施している。SNSで募集し、昨年は10人が参加。うち3人は今春入社しており、成果を上げている。中途でも社員の知人などのつながりから人材を紹介してもらう「リファラル採用」、退職した社員を再雇用する「アルムナイ採用」を推進。一方、雇用形態についても、給与、勤務体系をスキルとライフスタイルに合わせて自由にできるという条件の「パートナー採用」を新設しており、採用実績も出てきている。
一方、DX推進では、RPAを活用した物件情報登録の自動化や月極駐車場のオンライン契約サービス「パークダイレクト」の導入など、業務効率化と充実を進めている。また、昨年からは、鍵のデジタル化技術を用いたオートロック付きマンションで置き配（荷物を指定した場所に置いて配達を完了する配送方法）ができるサービス「スマート置き配」を管理物件に導入。オーナーは物件の付加価値強化となり、入居者は宅配ボックスに関する不満を解消できるメリットがあり、双方の満足度向上につながっている。前田啓美常務は「このほか、売買仲介で売主に定期的に提出する営業活動報告書をLINEで送付するなど、ペーパーレス化も進んできた。顧客からの反応も良く、手応えを感じている」と話す。「街を創る。人を創る。お客様の望む答え〈ANSWER〉を提供する」。このスローガンのもと、多様化するニーズに応えていく。

三谷俊介社長 みたに・しゅんすけ／北九州市小倉北区出身。1963年9月20日生まれの61歳。常磐高校卒。鉄工会社勤務などを経て、26歳で不動産業界に。仲介を中心に約10年間経験し、2000年に㈱アンサー倶楽部を設立。22年5月から（一社）北九州中小企業経営者協会の会長も務めている。趣味はゴルフ

採用情報
募集職種／企画営業、総合職
応募資格／専門学校、短大、大学、大学院2026年卒業見込み（全学部全学科）
採用実績／25年度11人
採用予定／20人
問合せ先／TEL.093-953-9927
担当／前田啓美

（ふくおか経済EX2025年）